2022年9月16日号 Vol.430 |
二村守・個展「未知の宝物」
ポップアップチェルシーで
Obelisk, 2021
「88歳の新進気鋭アーティスト」と称する二村守の個展「未知の宝物」が、9月22日(木)から10月4日(火)まで、チェルシー地区の「ポップアップチェルシー」で開催される。
二村は1965年、31歳で九州からアメリカに移住した。若い頃は絵を描く時間がなく、描くことへの情熱を捨てざるを得なかったが、正式な美術教育は受けていないが、学ぶことへの意欲を捨てることはなかった。
ニューヨークの美術館が絵画を学ぶ場で、特にニューヨーク近代美術館にある現代画家の作品に惹かれたという。二村に最もインスピレーションを与えたのがセントラルパークの自然の美しさと、人々のエネルギー。何時間も観察し、座ったり散歩したりしながら、毎年新しい花の香りを楽しみ、絵を描いた。
そんな二村の作品は、自然をモチーフにしながらも植物や動物の描写ではなく、具体的対象物を超現実的・抽象的に解釈し描かれている。
そんな二村の芸術的追求に大きな影響を与えたのが色だ。色の「振動」と「イントネーション」をテストし、温かみのある黒を作るコンポーネントを探すため、色の研究に没頭した。探し求められた黒は、二村の作品によく使われている。
自己の作品の進化を通して、多様な情報源から独特のスタイルを作り上げることで、シュールで抽象的なイメージを創作するようになった。ジェッソに砂を混ぜた下地に、何色ものアクリル絵の具を混ぜて作り出した独自の色を重ね、二村だけの世界観を表現している。
■9月22日(木)〜10月4日(火)
■オープニングレセプション:9月22日(木)6:00〜8 :00pm
■会場:Pop Up Chelsea
521 W 26th St. Lower Level
■問合せ:mamorunimura@icloud.com
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