2018年9月7日号 Vol.333

先人の努力と蚕の命を再生
着物コラージュアート展
日本人作家naomaria

日本人作家naomaria


着物コラージュアーティストnaomariaによる個展が、9月18日(火)から22日(土)まで、チェルシーの画廊で開かれる。20日はnaomariaが在廊し、夕方5時から8時はオープニングパーティーも行われる。海外個展はこれが初めて。
着物コラージュアートとは、タンスに眠ったままの着物や処分されるはずだった着物をほどき、洗い、生地(反物)の状態にしたものを、粒の揃った日本製TOHOビーズと組み合わせた、幾百幾千ものパーツからなる作品。半立体のモチーフから平面のグラデーション作品、そして主にヨーロッパを彷彿とさせる文様作品へと、作品としての変遷を遂げていく。
今回の個展では、「ニューヨーク」から着想した作品、作家が愛する文様、ロックをイメージした作品など全31点が展示される。公募展で入選した作品のパネル展示もある。
着物は、多くの職人の手を経て完成するもの。一反に使われる蚕の数は2000を優に超える。「それを簡単に処分することは、着物という長い歴史に携わった全ての先人たちの努力と、蚕の命を一瞬で無駄にしてしまうのではないか、という気持ちが溢れた。そのため、タンスに眠ったままの着物、処分される着物を使用することにこだわっています」とnaomariaは言う。

■9月18日(火)~22日(土)
 11:00am-6:00pm
 ※オープニングレセプション(作家在廊):
 9月20日(木)5:00-8:00pm
■会場:Pleiades Gallery
 530 W.25th St. #405
pleiadesgallery.com


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