2019年9月6日号 Vol.357

田仁揆著・中央公論新社刊
国連事務総長
世界で最も不可能な仕事


新著「国連事務総長:世界で最も不可能な仕事」(田仁揆・著、中央公論新社刊、2500円+税)=写真=が、8月9日発売になった。
国連発足から75年。9人の国連事務総長は何を成し遂げたといえるか。無力だとしたら、それは何のせいなのか。歴代事務総長の足跡と、9代グテーレス事務総長の選考過程までを辿る。自ら指揮する軍隊も、統治する人民も領土も持たない国連事務総長が、東西冷戦下、そして冷戦終焉後の国際情勢のなかで、どのような役割を果たしてきたかを解説し、その可能性と限界を考える。
著者の田仁揆(でん・ひとき)氏は、1988年から2014年まで、ハビエル・ペレズ‐デクエヤルからパン・ギムン(潘基文)まで、四代事務総長の下、ニューヨーク市の国連本部で勤務。この著書は、前作「国連を読む」の続編で、その特殊な視点から見た、もうひとつの戦後世界史と言える。


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