2021年9月3日号 Vol.405

トランスジェンダー初の胸像
クリストファー公園に設置
マーシャ・P・ジョンソン像

Photo courtesy Eli Erlick

グリニッジ・ビレッジの公園「クリストファー・パーク」に8月24日(火)、トランスジェンダーの活動家として知られるマーシャ・P・ジョンソン(1945〜92年)の胸像が登場。この日はジョンソン生誕76周年に当たり、1992年に設置された「ゲイ解放記念碑(Gay Liberation Monument)」の横にお目見えした。

NY市経済開発カンパニーの一部である「Women.nyc」は、2018年、ニューヨークでのパブリックアートにおける性差別を改善しようと、イニシアチブ「She Built NYC」を開始。発表によれば、NY市内には現在、約150体の歴史的人物像があり、その内、女性像はわずか6体だという。



NY市は2019年、ジョンソンと共に活動したシルビア・リベラ、両者の記念碑を建てると発表していたが、コロナ禍で頓挫。今回の設置は、ジョンソンを賛辞しようと活動家が独自に制作・設置したもので、NY市の正式認可は下りていない。いずれにしても、トランスジェンダーとしてパブリックスペースに登場した初の胸像となった。

当日、像を設置した活動家たちは、ジョンソンの髪を花で装飾=写真=。台座にはジョンソンの言葉、「歴史とは、必然性の産物と思われがちだが、人々が時に衝動的な行動を起こす瞬間を集めたものとも言える(意訳)」が刻まれている。

Marsha P. Johnson Statue
■設置場所:Christopher Park
38-64 Christopher St.

★She Built NYC initiative
women.nyc/she-built-nyc


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