2021年9月3日号 Vol.405

華やかな世界観と未来思考の「美」
世界に与えた衝撃と影響
「クリスチャン・ディオール:夢のデザイナー」

Christian Dior (French, 1905–1957). Bar suit, afternoon ensemble with an ecru natural shantung jacket and black pleated wool crepe skirt. Haute Couture Spring–Summer 1947, Corolle line. Dior Héritage collection, Paris. (Composite scan: Katerina Jebb)

ブルックリン美術館で9月10日(金)から2022年2月20日(日)まで、ファッション・ブランドの「クリスチャン・ディオール」をフィーチャーした展示「クリスチャン・ディオール:夢のデザイナー」が開催される。同展はパリを皮切りに、上海、ロンドンでも開催。デザイナーのクリスチャン・ディオール(1905〜57年)がブランドを設立した当初まで遡り、一族の画期的な歴史と遺産を旅する。



1947年、ディオールは、初となるオートクチュール・コレクションを発表。戦後の物資が乏しい時代に、豪華で華やかな世界観と未来志向の「美」が世界に衝撃を与え、「ニュー・ルック」と呼称。フレアースカートに、ウエストを絞ったジャケットを合わせたスタイルは多くの女性に支持され、その後のファッション業界に大きな影響を与えた。

Christian Dior (French, 1905–1957) and Guillaume (French, life dates unknown). Doll, Fashion (Afternoon Ensemble), 1949. Metal, plaster, hair, silk, straw, linen, 31 × 9 × 15 in. (78.7 × 22.9 × 38.1 cm). Brooklyn Museum; Gift of Syndicat de la Couture de Paris, 49.139.18. (Photo: Brooklyn Museum)

展示品は主にディオールのアーカイブから集められたもので、200点を超えるオートクチュール衣服の他、写真、ビデオ、スケッチ、ヴィンテージの香水、アクセサリーなど、そのクオリティーはまさに「美術品」。モチーフとなった花や自然、古典から現代アートまで、ディオールのインスピレーションの源を紐解く。

William Helburn. Dovima Under the El, NY, 1956. © William Helburn/Corbis via Getty Images

展示最後には、グレース・ケリーやジェニファー・ローレンスなど、スターが着たドレスが来場者を見送る。

入場は時間予約制で、12歳以上の来場者は、ワクチン接種証明の提示と、マスク着用を義務付けている。

Christian Dior: Designer of Dreams
■9月10日(金)〜2022年2月20日(日)
■会場:Brooklyn Museum
 200 Eastern Parkway, Brooklyn
■大人$25、学生/シニア(65+)$16
 4〜12歳$10、3歳以下無料
www.brooklynmuseum.org


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