2022年9月2日号 Vol.429

日本画家 故・加藤弘光の傑作
ニューヨークで披露

「光さやけみ(TheAutumnLight)」と加藤アトリエ・ヒロ代表

世界中から集められた革新的なアートワークを紹介する「チェルシー・ファイン・アート・コンペティション」が8月23日(火)~30日(火)に開催され、日本画家の故加藤弘光(享年62)の作品が披露された。同コンペティションは、世界中のビジュアル・アーティストを対象とし、今回は加藤の作品が選ばれ、ユニークかつ斬新さが高く評価されている。



25日(木)には、オープニングレセプションが開催され、未亡人で加藤の作品を管理するアトリエ・ヒロの代表、加藤友子氏が参加した。

加藤の入選作「光さやけみ(英題 TheAutumnLight)」は、大胆な構図で日本画の手法を取りながらもモダンアートに通づる趣を兼ね備えている。中央に色あざやかな桜の花びらを配し右下に三日月、背景の闇を黒で表現。その黒が白い壁の室内で独特の雰囲気を醸し出しており、多くの来場者の目を引いた。3Dアートとも言える同作品、これは加藤のオリジナル技法の一つであり、他に類を見ない。
 
加藤は2019年にアトリエにて他界するまで美しいもの、命あるものへの畏敬の念と溢れる感謝の想いを込めて、魂を削るように表現し続けた。


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