2023年9月1日号 Vol.453

リンカーンセンターの秋/冬プログラム
「9.11」テーマにしたパフォーマンス
「テール・オブ・サイレンス・プロジェクト9/11」も

①カット・ライト(中央)

リンカーンセンターで行われていた夏のイベント「シティの夏(Summer for the City)」は、8月12日に終了。これからの季節に向けてリンカーンセンター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ(LCPA)では、クラシックやダンス、文学関連イベントなど、多様なプログラムを発表している。

無料イベントに加えて、購入者がチケット料金を選択できる「Choose What You Pay」(9月7日から)も実施。さらに遠方で来場できないファンのために、リンカーンセンターのソーシャル・チャンネルで無料配信も提供される予定だ。ここでは9月開催の無料イベントをいくつか紹介する。


ニューヨーク州ロチェスター生まれで、現在はバーモント州バーリントンを拠点に活動するシンガーソング・ライターのカット・ライト(8日)=写真①=。ボニー・レイットやエイミー・ワインハウスを彷彿させるその歌声は、「一度聞いたら忘れられない」と評される歌姫だ。カントリーやR&B、フォーク、ロックをブレンドし、南部のスパイスを効かせた音楽を披露する。

②パフォーマンス「テール・オブ・サイレンス・プロジェクト9.11」 Photo by Paul B. Goode

アメリカ同時多発テロ事件「9・11」をテーマにした「テール・オブ・サイレンス・プロジェクト9/11」(11日)=写真②=は、コレオグラファーでダンサーのジャクリン・ブグリシが2011年に考案したパフォーマンス。

法螺貝の合図とともに150人以上のダンサーがゆっくりと会場に集う。バイオリン演奏から、フルート、トランペット、鐘、コーラスなどに合わせ、儀式的なジェスチャーで曼荼羅を作り上げるダンサーたち。最初の一機が世界貿易センタービルに激突した午前8時46分、彼らは60秒の間、両腕を空に向かって伸ばす。暴力行為や戦争によって失われた命を追悼し、影響を受けたすべての人々の勇気を称え、平和への行動を起こすよう訴える。

③ハイメ・ロサーノ

ミュージカル「ハミルトン」のリン・マニュエル・ミランダが「ブロードウェイでの次の大物!」と絶賛したメキシコ出身のミュージカル・シアター・コンポーザー、ハイメ・ロサーノ(15日)=写真③=が登場する。ブロードウェイで活躍するラテン系パフォーマーの作品が多数収録された新アルバム「Songs by an Immigrant Vol. 2」のリリース記念となる。

④サミュエル・トーレス

コロンビア生まれで、ラテン・グラミー賞を受賞したパーカッショニストで作曲家のサミュエル・トーレス=写真④=が、女性だけで構成する弦楽アンサンブルのバーガモット・カルテット=写真⑤=とコラボ(28日)。コロンビアの現代美術家、ディエゴ・ポンボの映像を背景に演奏を披露する。

⑤バーガモット・カルテット

全作品リスト・詳細は、オフィシャルサイトで確認を。

Lincoln Center
Fall/Winter Season
https://lincolncenter.org/series/lincoln-center-presents

Kat Wright
■9月8日(金)7:30pm
■会場:David Rubenstein Atrium
 61 W. 62nd St.
■無料(先着順)※Fast Track予約可

Tale of Silence Project 9/11
■9月11日(月)8:05am
■会場:Josie Robertson Plaza
  10 Lincoln Center Plaza
■無料(先着順)

Jaime Lozano's Songs by an Immigrant Vol. 2
■9月15日(金)7:30pm
■会場:David Rubenstein Atrium
 61 W. 62nd St.
■無料(先着順)※Fast Track予約可

Samuel Torres and the Bergamot Quartet
■9月28日(木)7:30pm
■会場:David Rubenstein Atrium
  61 W. 62nd St.
■無料(先着順)※Fast Track予約可


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