2018年8月24日号 Vol.332

画家・戸田悠理 個展「Departures」
「お盆」から着想、死生観表現

戸田悠理
Departure


画家・戸田悠理(ゆうすけ)の個展が、カフェ・グランピー金融街店で8 月11 日(土)から始まり9月2日(日)まで開催されている。
戸田は多摩美術大学卒業後、積極的に日本、シンガポール、韓国で展示会を開き、今年からニューヨークに活動の拠点を移した。戸田の作品には、身近な人の死から、必ず人物が取り入れられている。人の生と、その先の死という存在を、作品の中の人物で表現している。人物や物体をなぞるように描く白い線も特徴。
今回の「Departure」で展示するのは、その死生観を表現した新作群。日本の「お盆」から着想を得た作品群だ。最新作2点を含む、合計7点を展示する。
お盆は日本に古くから伝わる慣習で、夏の数日間、祖先の魂が現世に戻り、生者とともにひとときを過ごすとされ、死者が初めて現世へ来る時に迷わないように、目印として迎え火という焚き火をする。このことを、人が人の手を引くという構図を使い、表現している。

■8 月11 日(土)〜9月2日(日)
■会場:Cafe Grumpy Financial District
 20 Stone St.
 (bet. Broad & Whitehall Sts.)
■TEL: 646-838-9306
cafegrumpy.com



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