2021年8月20日号 Vol.404

JS恒例・日本映画祭
「ジャパン・カッツ」
ハイブリッドで開催

①「サマーフィルムにのって」© 2020 "It’s a Summer Film!" Production Committee

ジャパン・ソサエティー(JS)恒例の日本映画祭「JAPAN CUTS〜ジャパン・カッツ〜」が、8月20日(金)から9月2日(木)まで、インターネット配信と劇場上映のハイブリッドで開催される。15回目の今年は、26本の長編作品と12本の短編作品の全38作品が上映される。

38作品のうち32作品は、米国内どこからでも視聴可能なオンライン配信。残りの8作品は、JS内の劇場で合計14回上映される。

JS映画部副部長カズ・フランシスコ・ワタナベは、「オンラインでの充実したラインナップに加え、劇場鑑賞作品は、映画への思いと映画鑑賞の楽しさを強調しています。去年の目玉でもあった大林宣彦監督の『海辺の映画館―キネマの玉手箱』も再度上映します」と話している。



初日の8月20日は、松本壮史監督の「サマーフィルムにのって」=写真①=を米国初上映。そして今年の注目作品は、ヴェネチア国際映画祭で銀熊賞(最優秀監督賞)を受賞した黒沢清監督の「スパイの妻」(ニューヨークプレミア)=写真②=だ。主演の蒼井優には、「CUT ABOVE(カット・アバブ)」賞が贈呈される。これら2本とも、オンラインと劇場内両方での上映。

②「スパイの妻」© 2020 NHK, NEP, Incline, C&I

昨年から導入されたネクストジェネレーション・コンペティション部門では、次世代の若手監督が自主制作した長編作品6本を厳選し、オンライン上映する。この映画祭唯一の審査対象部門で、最優秀作品には「大林賞」が授与される。

昨年の大林賞受賞者アンシュル・チョウハンは、コロナ禍をテーマにした短編映画「Leo's Return」をワールド・プレミア。オンライン・ショートショーケース部門では、豊田利晃監督の新作短編映画「全員切腹」が日本国外初上映となる。

そのほかには、
▼塚本晋也監督の「ヒルコ/妖怪ハンター」の公開30周年を記念し、2K修復版の上映も決定。
▼2005年公開の大ヒット作「妖怪大戦争」の続編・三池崇史監督最新作「妖怪大戦争 ガーディアンズ」
▼吉田大八監督のコメディ「騙し絵の牙」
▼メイド喫茶で働くことで人見知りを克服しようとする青森の三味線好き女子高生を描いた横浜聡子監督の最新作「いとみち(Ito)」など。

上映作品リスト、詳細は、JSウェブサイトで確認を。

■8月20日(金)〜9月2日(木)
■会場:オンライン上映と劇場上映
Japan Society
333 E. 47th St.(bet. 1st & 2nd Aves.)
■劇場上映:一般$15、JS会員$10
※複数購入割引あり
■オンライン配信:$2〜$9(作品による)
オールアクセス・パス$69
※JS会員はプロモーションコードで20%割引可
視聴期間は映画祭開催中)
www.japansociety.org


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