2022年8月19日号 Vol.428

戦争を知らない若者のために
BAMローズシアターで
「大林宣彦監督の戦争三部作」上映

「この空の花 長岡花火物語」Casting Blossoms to the Sky, 2012 / Directed by Nobuhiko ObayashiC

ブルックリンのBAMローズシアターで8月26日(金)から9月1日(木)まで、故・大林宣彦監督の戦争三部作「この空の花 長岡花火物語」(2012年)「野のなななのか」(2014年)「花筐」(2017年)が上映される。第二次世界大戦中に育った監督は、反戦、反帝国主義を掲げており、戦争体験者が減っていく中、「戦争を知らない若者のために制作した」作品。



この空の花 長岡花火物語
Casting Blossoms to the Sky

2011年夏、熊本の地方紙記者、玲子が新潟・長岡を訪れる。中越地震を乗り越えて復興し、東日本大震災の被災者をいち早く受け入れた同地の取材が目的だった。音信不通だった元恋人から「長岡の花火を見てほしい」という便りが届いたことも玲子を駆り立てていた。

「野のなななのか」 Seven Weeks, 2014 / Directed by Nobuhiko Obayashi

野のなななのか
Seven Weeks

「この空の花 長岡花火物語」の姉妹編ともいえる作品。舞台は北海道芦別市。95歳で死去した元病院長・鈴木光男の葬儀に現われた謎の女・清水信子によって、光男の過去が明らかになっていく。タイトルの「なななのか」は、四十九日の意。

「花筐/HANAGATAMI」HANAGATAMI, 2017 / Directed by Nobuhiko Obayashi

花筐
HANAGATAMI

1941年の春アムステルダムに住む両親の元を離れ、佐賀県唐津に暮らす叔母の元に身を寄せた17歳の榊山俊彦。3人の学友、肺病を患う従妹、女友達たちと、青春を謳歌していた。純粋で自由な時間は儚く、次第に戦争の渦に飲み込まれてゆく。

Obayashi's Anti-War Trilogy
■8月26日(金)〜9月1日(木)
■会場:BAM Rose Cinemas
 Peter Sharp Building
 30 Lafayette Ave., Brooklyn
■一般$16
www.bam.org


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