2018年8月10日号 Vol.331

州が運転免許証の更新奨励
2020年10月1日締め切り

州が運転免許証の更新奨励
YouTubeのプロモーションビデオから


ニューヨーク州陸運局(DMV =Department of Motor Vehicles)が、「連邦リアルIDプログラム」に則り、州民に従来の運転免許証とノンドライバーIDを「リアルID」もしくは「エンハンスト(米国市民のみ対象)」に更新するよう奨励している。在留日本人は、「リアルID」のみが対象だ。
更新するには、現在の住所が印刷された運転免許証、ソーシャルセキュリティーカード、出生証明(パスポートなど)、現在の住所証明(電気やケーブルの請求書など)が必要になる。申請書はオンラインでダウンロードもできれば、コンピューターの画面上で入力することもできるが、更新手続きをするには、記入した申請書と必要書類を持って、最寄りのDMVのオフィスに出向かなければならない。
この「連邦リアルIDプログラム」は、2001年の同時多発テロ後、国家治安の目的で2005年に成立したもの。すでに何年も前から更新手続きを始めた州もあるが、ニューヨーク州は2017年10月になってやっと開始。「締め切り」まであと2年となったこの夏、州民への更新キャンペーンを始めた。
「締め切り」とは、2020年10月1日。米国内でのエアトラベル用の身分証明書として、これまでは運転免許証があればよかったものが、2020年10月1日以降は、従来の免許証(スタンダード)しか持たない場合は追加IDとしてパスポートが必要になる。
「リアルID」は、米国内エアトラベルの際の身分証明書となり、更新料は通常の免許更新と同じ(NYC住民は普通免許=クラスD=で80ドル50セント)。
米国市民のみ対象の「エンハンスト」は、さらに利用範囲が広がり、カナダ、メキシコ、カリブ海諸島への旅行の際に、パスポート代わりになる(30ドルの追加料金が必要)。

ウェブサイトで確認を

去年更新したばかりだという人も、更新時期が2017年10月30日以前なら、それは「スタンダード」。「リアルID」と「エンハンスト」への更新対象となる。
詳細は、ニューヨーク州DMVの更新ウエブサイト(別記)で確認すること。サイトを開くと、州がYouTubeにアップロードしたプロモーションビデオも視聴でき、「リアルID」と「エンハンスト」のどちらを取得すべきかの簡単な質問が3つ準備されている。質問は:
①米国内のエアトラベルに運転免許証を身分証明書として使いたいですか?
②連邦と米軍関連施設への入館に運転免許証を身分証明書として使いたいですか?
③メキシコ、カナダ、カリブ海諸島への旅行に、(パスポートの代わりに)運転免許証を身分証明書として使いたいですか?
というものだ。
米国市民の場合、①だけが「イエス」なら「リアルID」で十分。①に加えて②か③が「イエス」なら「エンハンスト」ということになる。

現在、DMVは予約で一杯

ニューヨーク州のキャンペーンのせいで、この夏、DMVのオフィスは更新しようとする人が押しかけている。DMVのウェブサイトで、ロケーションを選び、予約を入れることができるが、マンハッタンのミッドタウンオフィスは7月末現在「予約が詰まっているので、もう少し後で再トライを」となる。
予約を入れても、3時間待ちといった状況のようだ。とりあえずあと2年あり、夏休みを避けて申請する方が利口かもしれない。DMVオフィスのロケーション、詳細は更新ウェブサイト(別記)で。

ニューヨーク州DMVの更新ウェブサイト
dmv.ny.gov/REALID



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