2018年8月10日号 Vol.331

陶芸家・松井宏之 個展
「備前焼 赤・白・黒」

松井宏之
窯変小壷


兵庫県在住の備前焼陶芸作家・松井宏之のニューヨークでの初個展「備前焼 赤・白・黒」が、8月20日(月)から25日(土)まで、天理文化財団ギャラリーで開催される。主催はUS・ジャパン・アートプロモーション。
松井は、外務省職員、野村証券でのアジア太平洋地域担当を経て、39歳で陶芸の道に入った。「遅いスタートです」と言う。「適切な時間をかけ、土、窯、薪にこだわるのはとても重要。妥協せず、古きを温め、新たな素材や技巧も試すこと」が信条だ。
備前焼は、岡山県備前市周辺が産地の、千年近い歴史を持つ、日本六古窯の一つだ。松井は備前焼作家として、二つの側面から制作に取り組んでいる。
一つは、備前焼の歴代最高峰と言われる、安土桃山期の「古備前」を再現すること。
もう一つは「用の器」、つまり生活に溶け込む美の追求だ。黎明期から機能性を追求した備前焼の、実用に足る美しさを追求する。「電気ろくろではなく、叩き・ひも作りにより、 薄く軽くて丈夫な食器を制作。 薪だけで2週間焼成することで、本来の備前焼の風合いを保ちつつ、磁器のような薄手の作品を目指しています」と松井。

■8月20日(月)~25日(土)
 レセプション21日(火)6:00〜8:00pm
■会場:NY天理文化協会ギャラリー
 43 W. 13th St.
■問合せ:US-Japan Art Promotion
 日本語で hiroko.furuichi@ny-mba.com
www.ny-ujap.com


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