2022年7月8日号 Vol.425

ドラマシリーズ完結間近!
脅威と狂気、ユニークな側面も
ゾンビ展「リビング・ウィズ・ウォーキング・デッド」

展示風景 Photo by Emma Goldstein / Museum of the Moving Image

アストリアの映像博物館「ミュージアム・オブ・ムービング・イメージ」(MoMI)で2023年1月1日(日)まで、ゾンビをテーマにした展示「リビング・ウィズ・ウォーキング・デッド」が開催中。

ホラー映画の中でも特に人気が高いゾンビ作品。低予算のB級作からハリウッドの超大作、連続ドラマなど、とにかくアメリカ人はゾンビが大好き(?)だ。



ロバート・カークマンのコミックを原作に2010年、ケーブル・テレビ・チャンネルAMCで始まった「ウォーキング・デッド」(TWD)は、ゾンビがはびこるアメリカを舞台に、人間が生き抜く術を描いたドラマシリーズ。現在、ファイナルシーズン11のエピソード16までが放映され、残り8話(8月リリース予定)で完結する。すでにAMCは来年、マンハッタンを舞台としたスピンオフ作品(全6話)を放送すると発表している。

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」Dir. George A. Romero, Night of the Living Dead, 1968

MoMIの展示はまず、「暴力的な描写や不快感を与える可能性がある画像や素材を使用している」とし、「成熟した大人の観客が対象」と明言。米ケーブルテレビ史の中で最も視聴された作品のひとつ「TWD」の始まり、制作風景、その影響力について考察する。カークマンの漫画、コンセプトアート、ストーリーボードなどの資料に加え、小道具、衣装、特殊メイクなど、およそ500アイテムを展示。物語の中心にある殺人鬼と社会秩序の崩壊、狂気と脅威を再現すると同時に、同シリーズが貢献したユニークな側面も紹介している。

「カメラを止めるな!」Dir. Shinichiro Ueda, One Cut of the Dead, 2017

同館では7月30日(土)までゾンビ映画を上映中。ゾンビ作品の原点となったジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」をはじめ、上田慎一郎監督の「カメラを止めるな!」、ジム・ジャームッシュ監督のゾンビ・コメディ「デッド・ドント・ダイ」など、古典から現代作まで幅広いラインナップ。詳細はウェブサイトで。

Living with The Walking Dead
■2023年1月1日(日)まで
■会場:Museum of the Moving Image
 36-01 35 Ave. (at 37 St.) Astoria
■一般入場:18歳以上$15、学生/シニア$11、3-17歳$9
■特別展:18歳以上$20、学生/シニア$16、3-17歳$14
※木曜 2:00–6:00pm:一般入場無料(特別展$5)
www.movingimage.us


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