2021年5月28日号 Vol.398

NY混声合唱団「音楽のように」
初演動画YouTubeで配信

5月22日、セントラルパークでの「音楽のように」初演コンサートの様子(写真提供:ニューヨーク混声合唱団)

ニューヨーク混声合唱団が5月22日夜、委嘱作品「音楽のように」のバーチャル初演を同団ユーチューブチャンネル上で行った。その動画は、その後も随時視聴可能となっている。

この作品は、同合唱団が、日本合唱界を代表する作曲家・相澤直人に作曲を依頼した混声4部合唱曲。バーチャル初演は、団員が各自宅から参加して一斉に歌ったバーチャルコーラスを編集した録画動画だ。

同じ日に、セントラルパークでの屋外コンサートも行っている。こちらはリアル開催とはいえ、無観客での公演となった。この日のコンサートの様子も、現在配信されているバーチャルコーラス動画に組み込まれている。



平常時なら、対面のコンサートだけ行うところだが、今回はコロナ禍の中での野外・バーチャルの「ダブル初演」となった。

「今年3月以降、セントラルパークで練習していると、たくさんの人からこの曲についての質問をいただきました。現在アジア人差別が問題となっていますが、音楽を通じて人種に関係なく心を通わせることができるのではないかと希望を持ちました」と、団員らは期待を寄せている。
ニューヨーク混声合唱団は、2001年男声合唱団として発足し、04年に混声合唱団になった。定期演奏会の他、ニューヨーク近郊の高齢者施設、病院でのミニコンサート、災害時の募金活動など、合唱を通じて様々な社会活動を展開している。

毎週火曜日が集合練習日だったが、パンデミック中はオンライン練習に切り替えた。この間5作品のバーチャルコーラスを作成し、そのうちの一つ「上を向いて歩こう」は、日本の「テレコーラス・プロジェクト」主催のコンクール第2回「テレコン」で審査員賞(橋本賞2位)を受賞している。

今回作品を委嘱した相澤直人は指揮者として知られ、現在JCDA日本合唱指揮者協会副理事長、東京都合唱連盟理事などを務める。作曲家としての代表作に、TBSのドラマ「表参道高校合唱部!」で使われた「ぜんぶ」がある。

■ニューヨーク混声合唱団YouTubeチャンネル:
https://bit.ly/3v7iq5k
■ホームページ:
www.nymc.net


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