2022年5月27日号 Vol.422

コロナ感染、再び急増
市が危険度「高」に引き上げ
マスク着用など予防徹底を

ニューヨーク市内で新型コロナウイルスの感染者数と入院者数が、5月に入り急増している。市内の医療システムに大きな負担をかけるレベルまで達したため、市保健当局が17日、感染状況の「アラート・システム」における警戒度をそれまでの「中」から「高」に引き上げた。在ニューヨーク日本国総領事館が、市の警戒レベル引き上げを受け、在留邦人に注意を呼びかけている。

「アラート・システム」は、今年3月から導入された新しいシステム。新規感染者数、入院者数、病院の空き病床数等の指数を踏まえ、蔓延状況を「低(レベル1)」、「中(レベル2)」、「高(レベル3)」、「非常に高い(レベル4)」の四段階に分け、市民に警告を発する仕組みだ。



今回引き上げられた「高」レベルにおける勧告内容は、以下。
①ワクチン未接種の人には接種を、受けている人には追加接種(ブースター)の推奨
②屋内公共施設でのマスク着用と、野外でも人混みではマスク着用
③感染リスクの高い場所での活動を避ける(人混みや屋内の集まりには行かないこと)
④感染検査を受ける
⑤何らかの症状がある場合は自主隔離する
⑥手洗いをする

(図:NY市保健当局の「感染危険度」に関する情報サイトから

市内オミクロン感染
3月以降増加傾向


市内の新規感染者数・陽性率は、3月以降増加傾向にある。そのほとんどはオミクロン株で、5月中旬時点での1日平均感染者数は3500人以上、陽性率10%超を記録している。しかし、こうした市が把握している数値には、自宅検査キットによる自主検査で判明した陽性者は含まれていないため、実際にはもっと感染者数が多いと予測される。

5月17日の警戒度引き上げから2日後の19日時点で、市内の公衆衛生政策や市民生活への影響はほとんど見られていないが、領事館は在留邦人に対し、「外出の際など、これまで以上に感染予防対策に心がけ、体調を整えるよう十分な休養を取るなど、普段の生活に留意してほしい」と呼びかけている。

5歳以上にブースター
FDA緊急使用認可


米国食品医薬品局(FDA)は5月17日、5歳以上に対してのファイザー製ワクチンのブースター接種を認可した。これまでは12歳以上が対象だったもので、今回の緊急使用認可により対象年齢が拡大され、5歳から11歳も2回目の接種後5ヵ月以上が経過していることを条件に、ブースターを受けることができる。

コロナ検査キット
3回目の無料配付


連邦政府が5月16日(月)から、3回目の新型コロナウィルス・ホーム検査キット無料配付を開始した。注文を受け付けている。これまで2回注文した世帯も、追加で注文できる。
今回は、ラピッドテストを1世帯に月8回分配付。キット4つ一箱で、2回に分けて郵送される。送料も無料。注文は、これまでと同じ郵便局のサイトで(別記)。

■無料コロナ検査キット注文サイト
https://special.usps.com/testkits


HOME