2022年5月13日号 Vol.421

朝野浩行・石彫展
「永遠の美しさ」

DROPS OF TIME / EGYPTO 2019

彫刻家であり、東京学芸大学教育学部で教鞭を執る朝野浩行による個展「永遠の美しさ―朝野浩行石彫展」が、5月6日(金)から18日(水)まで、日本ギャラリーで開催。パンデミック中閉鎖していたギャラリーのリオープン第2弾だ。入場無料。

朝野は、大学卒業後イタリアに渡り、国立カッラーラ美術学院で学びながら地元の石彫り工場で働き、技術を磨いた。作品スタイルは、1986年から93年までは女体の半抽象的な大理石彫刻。93年以降は、円形ボイドをテーマとする花崗岩彫刻だ。「ボイド(Void)」とは、天文学でいう「超空洞」で「円形に開かれた穴」という意味。これら「円形ボイド」は、94年三重県で開催された第9回彫刻コンテストで受賞したことがきっかけだったという。


近年最も大規模な円形ボイド作品は、2020年沖縄の石垣島に設置された7点の屋外彫刻。単一のボイドから、2つ、3つ、そして完全なボイドと、半分のボイドの組み合わせまで、さまざまなバリエーションで制作されている。

朝野は、「石は我々が想像もつかない遥かなる悠久の時間を持つ産物で、生きものの化石を含む物もあります。そんな太古からの生命の鼓動が、とてつもなく永い時間を越えて現代の空間に響いて来るような感じを作品で表現したい」と話している。

■5月6日(金)〜18日(水)
■会場:日本ギャラリー
 145 W. 57th St,, 7th Fl.
■入場無料
■問合せ:日本ギャラリー
 gallery@nipponclub.org
www.nipponclub.org


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