2022年5月13日号 Vol.421

無料プログラム300以上
ニューヨーカーを芸術で癒す
リンカーンセンター「シティーの夏」

Le Olimpiadi di Tokio, 1965. Designer Unknown, Poster House Collection

リンカーンセンター・パフォーミングアーツ(LCPA)は5月14日(土)から8月14日(日)まで、「シティーの夏(Summer for the City)」と題した無料プログラム(一部寄付奨励イベント有り)を主催する。1000人を超えるアーティストたちが300以上のイベントを展開。コロナ禍で痛手を受けたニューヨーカーを癒し、支援することを目的としたフェスティバルだ。

会場はリンカーンセンター内、10ヵ所の屋外スペースと3つの屋内ステージ。「喜び(Rejoice)」「再生(Reclaim)」「記憶(Remember)」をテーマに、ミュージシャン、アーティスト、パフォーマーが公演を行う。



キックオフ・イベントは「シング・ニューヨーク(Sing New York)」と題した大規模な野外コーラスで、エリザベス・ヌスが指揮する「ヤング・ピープルズ・コーラス・オブ・ニューヨーク・シティ」がヘッドラインを飾る。当日は観客も一緒に歌えるようにとウェブサイトで練習曲を公開している。入場無料、先着順。

ヤング・ピープルズ・コーラス・オブ・ニューヨーク・シティ(Photo cortesy of Lincoln Center for the Performing Arts / Summer for the City 2022)

ブルックリンを拠点に活動するアーティスト、アマンダ・ピンボディバキアの参加型インスタレーション「集合:記念碑と儀式シリーズ(GATHER: A series of monuments and rituals)」が展示される。コロナ禍による人命損失と社会的孤立、紛争、人種差別、ヘイトクライムなど、これまで以上に癒しを求める人々。ピンボディバキアは、東南アジアの伝統儀式に基づいた4つの動くインスタレーションを展開。希望、カタルシス(浄化)、喜び、繋がりの感情を呼び起そうと試みる。

展示に加えて毎週、インタラクティブなイベント「儀式(Ritual)」=表紙写真=も開催。「希望の種(Seeds of Hope)」、「海の島々(Islands in the Sea)」、「再生の川(Rivers of Renewal)」、「喜びの糸(Threads of Joy)」と題し、ピンボディバキア自身に加え、ミージュシャンやパフォーマーなども登場する。参加無料、先着順。それぞれの開催日時と会場はウェブサイトで確認を。

GATHER/ A series of monuments and rituals, Photos by Catalina Kulczar

「BAANDトゥゲザー・ダンス・フェスティバル(BAAND Together Dance Festival)」は、NY市を象徴する5つのダンス・カンパニー、「バレエ・ヒスパニコ」「アルビン・エイリー・アメリカン・ダンスシアター」「アメリカン・バレエ・シアター」「ニューヨーク・シティ・バレエ」「ダンス・シアター・オブ・ハーレム」が一堂に会す。また、公演当日の午後5時から家族向けイベントとして、ダンスのワークショップも行われる。

5つのダンスカンパニーが一堂に会す「BAANDトゥゲザー・ダンス・フェスティバル」(Photo cortesy of Lincoln Center for the Performing Arts / Summer for the City 2022)

LCPAのCEO、ヘンリー・ティムズ氏は「私たちは皆、過去2年間の『治療法』を求めており、芸術にはそれを助ける力があります。皆で一緒に喜びを取り戻しましょう!」と、参加を呼びかけている。

Summer for the City
■5月14日(土)〜8月14日(日)
■会場:リンカーンセンター内
 ※イベントにより異なる
■無料(一部寄付奨励イベント有り)
SummerForTheCity.org
 
Sing New York
■5月14日(土)2:30pm
■場所:Josie Robertson Plaza
■無料/先着順

GATHER: A series of monuments and rituals
■5月14日(土)〜7月3日(日)
■場所:Hearst Plaza

BAAND Together Dance Festival
■8月9日(火)〜13日(土)7:30pm
■場所:アウトドアステージ
■無料/先着順
※午後5時から家族向けのダンス・ワークショップも開催


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