2022年5月13日号 Vol.421

映画「東京オリンピック」
イタリア版ポスター展示
ポスターハウス

Le Olimpiadi di Tokio, 1965. Designer Unknown, Poster House Collection

全米初のポスター専門ミュージアム「ポスター・ハウス」で10月9日(日)まで、市川崑監督が手がけた映画「東京オリンピック」のイタリア版ポスターが展示中だ。題して「トウキョウ・オリンピック:グローバル・フィルム(Tokyo Olympiad: A Global Film)。



1964年、アジア地域で初開催となったオリンピック「第18回東京オリンピック(東京五輪)」は、有色人種国家における史上初の大会として、世界中から注目されていた。

市川崑を総監督に据えた映画「東京オリンピック」は、平和と友情をテーマにした公式ドキュメンタリー映画として、 1965年3月20日に公開。「実はスポーツに関心がなかった」という市川監督の徹底した「こだわり」が、「記録映画か? 芸術映画か?」という論争を巻き起こしたことも話題となった。

海外では「選手と観客、双方の目を通して世界最高のスポーツイベントの『ヒューマニスト・ビジョン』を提供した」と、高く評価されている。

Le Olimpiadi di Tokio, 1965. Designer Unknown, Poster House Collection

今回の展示は、イタリアで当時リリースされた際の貴重なポスター数点。写真コラージュ、色、大胆な構図など、イタリアのモダニズムを特徴としたデザインがスポーツの躍動感と美しさを伝えている。

ポスター・ハウスではその他、1920年代のソビエト映画のポスター「ユートピアの前衛(The Utopian Avant-Garde)」と、イラストレータのエセル・リードが手がけたポスター「エセル・リード:私自身が財産(Ethel Reed: I Am My Own Property)」が開催中(両展共に8月21日まで)。

Le Olimpiadi di Tokio, 1965. Designer Unknown, Poster House Collection

毎月第一金曜日は入場無料

ポスターハウスでは、毎月第一金曜日は入場無料となる「ファースト・フライデー(First Friday)」を実施。ツアーやワークショップなどのイベントも企画。最新情報はウェブサイトで確認を。

Tokyo Olympiad: A Global Film
■10月9日(日)まで(月〜水:休館)
■会場:Poster House
 119 W. 23rd St.
■大人$12、学生/シニア$8、メンバー/18歳以下無料
posterhouse.org


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