2023年04月14日号 Vol.443

“日本のマリンバ・マエストロ”
ミカ・ストルツマン
カーネギーで5月2日

タイムアウトNY誌が「日本のマリンバ・マエストロ」と賞賛したマリンビスト、ミカ・ストルツマンが、5月2日(火)夜、カーネギーホールに戻ってくる。11回目のカーネギーコンサートだ。

ボストン近郊を拠点に、クラシック、ジャズとジャンルを超えた独自の音楽を創り続け、世界中で演奏するミカ。これまで数々の大物コンポーザーが、ミカの新鮮な音楽性に惚れ込み、マリンバ用のソロ曲をミカのために作り、提供してきた。今回のコンサートも、ハイライトはそうしたスペシャルナンバーだ。


まず、ジャズ・ピアノ界の第一線で活躍するジェフリー・キーザーによる「Past Life Lullabies (2022)」は、今回が世界初演となる。そして世界が注目する若手ヴィブラフォン奏者ジョエル・ロスによる「Pulse Wave (2020)」は米国初演だ。

ニューヨークのアイコンと言われる世界的な作曲家ジョン・ゾーンは、2曲をミカに提供。「The Nymphs (2012)」と、「Anima for Marimba and Clarinet (2020)」。後者は、この日のスペシャルゲスト、クラリネット奏者のリチャード・ストルツマンとの共演となる。ストルツマンはミカの夫であり、グラミー賞を二度受賞した著名な音楽家だ。

そのほか、バッハの「シャコンヌ」他や、ジャズとクラシックピアノの巨匠キース・ジャレットの曲も演奏する。ミカはそのプレイスタイルから、「怖さを知らない挑戦者」とも言われ、「ドラムとピアノの中間のようなマリンバ」と評される。そのミカの楽しく、力強いマリンバの演奏が、バッハやジャレットの曲に別の命を吹き込む。

日本の童謡「あんたがたどこさ」もプログラムに加えるなど、自分の日本人としてのルーツも忘れない。

そして、コンサートの幕を閉じる曲はやはり、長年親睦を深めていたジャズの巨匠チック・コリアがミカのために書いた「Birthday Song for Mika」だ。コリアは2019年にこの曲を書き、同年6月に初演した翌年2月、急逝している。ミカにとっても思い入れの深い曲だ。

■5月2日(火)8:00pm
■会場:Carnegie Hall /Weill Recital Hall
 57th St. & 7th Ave.
■ 一般$50〜、学生$30
■TEL: 212-247-7800
www.carnegiehall.org
★アーティストHP:
www.mikarimba-Stoltzman.com


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