2018年3月30日号 Vol.322

被災者ではなく「相馬野馬追の侍」として
高杉記子・写真展「フクシマ サムライ」



写真家・高杉記子(のりこ)の個展「フクシマ サムライ」が、4月3日(火)から27日(金)まで、在ニューヨーク日本国総領事館広報センター内ギャラリーで開催される。
東日本大震災から7年。「フクシマ サムライ」の侍たちは、ほとんどが大震災前は福島第一原発から 20キロメートル圏内に住んでいた人々だ。高杉は2011 年以降、福島県の海沿い地域で千年続いていると言われる相馬野馬追(そうまのまおい)に携わる人々と過ごしてきた。
「これは、津波と原発の影響を受けた人々を被災者としてではなく、相馬野馬追の侍として、そして同じ時代に日常を送っていた日本人と、そのアイデンティティーとしてとらえた?期 的なプロジェクトです」と高杉は言う。
高杉は、1974年生まれ。東京、福島を拠点に活動中。早稲田大学卒業後、ロンドン芸術大学大学院卒業。幼少期の米国生活、2回の英国留学、各国を旅する中で、アイデンティティーをテーマに作品を手がける。特に ポートレート作品を通した表現に取り組んでいる。
「フクシマ サムライ」は、パリやマレーシアの美術館から招待作家に選ばれるなど、各国で高い評価を得ている。

■4月3日(火)〜27日(金)(週末閉館)
■会場:在ニューヨーク日本国総領事館
 18 階 広報ギャラリー
 299 Park Ave.
 (bet. 48th & 49th Sts.)
 ※入館には要写真付きID



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