2019年3月29日号 Vol.346

「第8回ハンド・イン・ハンド」コンサート
東北から高校生参加、歌声響かせ

ハンド・イン・ハンド
当日の様子

ハンド・イン・ハンド
大作を歌い終え、観客に感謝の意を表す山田と学生たち

ハンド・イン・ハンド
(左から)記者会見に臨んだ、高橋杏樹さん、久保菜々美さん、森宝さん


「フィルハーモニア・オーケストラ・オブ・ニューヨーク(PONY:指揮者・山田あつし)」はリンカーン・センターのアリス・タリー・ホールで3月16日(土)、被災地の学生合唱団を迎え、「ハンド・イン・ハンド」コンサートを開催した。

同コンサートは、音楽を通じた国際親善の促進と国際社会を生徒たちに体験させる活動を展開する「プロジェクト・ハンド・イン・ハンド」活動の一環。PONYは、「被災地の学生たちに国際的な場で友情や感動を体験してもらうこと。それが、復興を担う世代の育成に繋がる」と、震災直後から同プロジェクトを支援。今年で8回目を迎え、日米含め1500人の学生(うち800人が被災地の学生)が参加した。

今回来米したのは、プロジェクト・ハンド・イン・ハンド名取支部(宮城県)、同じく宮城県の聖ウルスラ学院英智高校、常磐木学園高校から総勢27人。公演前には、コンサートで共演するザ・カレッジ・オブ・ニュー・ジャージーの生徒たちと練習を重ねていた。

本番直前、久保菜々美さん(ハンド・イン・ハンド・ナトリ)、森宝さん(もりたから/聖ウルスラ学院英智高校)、高橋杏樹さん(常磐木学園高校)らが記者会見へ。「被災者には鎮魂の想いを、観客には復興へ向けて頑張っているところを見せたい」と意気込みを語った。

プログラムのメインはモーツァルトのレクイエム。 オーケストラの演奏に乗せ、日米の生徒たちが練習の成果を披露。未来への希望を感じさせる力強く美しいハーモニーで、観客を魅了した。

52分間の大作を演じ切った学生たち。「練習の時からずっと言葉の壁を感じていたのですが、今日は少しは分かり合えた気がします」「私たちの思いを歌で伝えることができたと思います」と満足そうに話していた。


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