2022年3月25日号 Vol.418

JSオンライントーク
「コンクリートの楽園・沖縄」

Photo by @brutal_zen / ©Paul Tulett 2022

今年は1972年の沖縄返還から50周年。ジャパン・ソサエティー(JS)が3月30日(水)、オンライントーク「コンクリートの楽園・沖縄」を開催する。

1945年、沖縄諸島に連合軍が上陸して以来、米国による沖縄占領を通じて、沖縄に米国文化が入り込み、食べ物や言葉だけにとどまらず、沖縄の建築も大きく変化した。

戦前の沖縄の伝統的な建物には、木材などの自然素資材が用いられていたが、戦争中に多くが失われ、戦後はコンクリート造建物が増加。今では建物の9割がコンクリート造だ。



今回のオンライントークでは、戦後沖縄に上陸した建築の新潮流としてのブルータリズムを取り上げる。むき出しのコンクリートに象徴されるブルータリズムは、厳しい気候条件への耐性が強い建築様式。それが季節性の台風の被害が多い沖縄のニーズに合致し、隆盛したことは、世界ではあまり知られていない。

建材としてのコンクリートの再利用の可能性や、耐用年数など、サステナビリティーの観点から検証すると同時に、長期的に広範囲で普及させることによる環境への負担も考察する。
スピーカーは、写真作家ポール・タレット氏(日本のブルータリスト建築を撮り続けている)と、マイケル・クボ氏(ヒューストン大学のジェラルドDハインズ建築デザイン大学、建築史・建築理論助教兼プログラムコーディネーター)の二人。

司会はティファニー・ランバート氏。コロンビア大学建築学科大学院、クーパー・ヒューイット・スミスソニアン国立デザイン博物館などのキュレーターの経験を持つ。

■3月30日(水)7:00pm~8:00pm
■YouTube開催
■参加費:任意料金制
■要事前登録:www.japansociety.org/arts-and-culture


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