2019年3月15日号 Vol.345

NYで東日本大震災追悼式開催
「忘れない」心を寄せ想い一つに

ほくほく会
ほくほく会主宰の「3.11追悼式」で挨拶した山野内勘二総領事・大使(左)と司会進行を務めた大清水良裕宮城県人会会長

ほくほく会
NY平和財団の中垣顕實会長

第8回ほくほく会主催「3.11追悼式」

東北6県と北海道の各県人会メンバーで構成される「ホクホク会」は3月10日(日)、日系人会館で「第8回東日本大震災・追悼式」を行った。各県人会メンバーに加え、在ニューヨーク日本国総領事館の山野内勘二総領事・大使、石塚隼人領事部長、石塚氏の後任の大橋健男領事部長も参加した。追悼式はこれまで参加各県が交代で幹事県を務め、犠牲者の追悼、復興意識風化の防止、故郷の現状理解を深めるため毎年開催してきた。今回は宮城県(大清水良裕会長)が幹事を務めた。
当日は2部構成で行われ、第1部で山野内勘二総領事・大使が哀悼の意を表明。阪神淡路大震災を経験している兵庫県からはNY兵庫県人会の藤崎仁美副会長が参加し、復興活動などを紹介した。最後は宮城県人会の佐々木健二郎名誉会長が挨拶した。続いて藤原奈々さん(福島)が「福島研修に参加して」、白田正樹さん(宮城)が「被災地女川のサッカー・ユース・チーム」と題し被災地をレポート。岩手からは、旅館釜石宝来館女将の岩崎昭子さんのビデオメッセージを紹介した。最後はNY平和財団の中垣顕實法師が読経。地震が発生した同時刻2時46分、哀悼の意を表し犠牲者に黙祷を捧げた。
第2部の「懇親会」では、今後について積極的な意見を交換。ほくほく会ゆかりの合唱団「JCH・とも」の歌と、「民舞座」による東北の踊りを楽しんだ。


3.11
「トゥゲザー・フォー・311追悼式典」で歌を披露した風の環少年少女合唱団

3.11
(左から)山野内総領事・大使、三浦七海さん、アケミ・カキハラ氏」

第8回 トゥゲザー・フォー・311追悼式典
アッパーウエストの教会で

東日本大震災をきっかけに生まれたNYの日本人ネットワーク「フェローシップ・フォー・ジャパン」は、今年も大震災被災者の追悼と、被災地支援継続のための「第8回トゥゲザー・フォー・311追悼式典」を3月10日(日)、西68丁目のファースト・チャーチ・オブ・クライスト・サイエンティストで開催。400人以上が参加した。
4時45分、フェローシップ・フォー・ジャパンのAK(アケミ・カキハラ)氏の司会進行で追悼式がスタート。在ニューヨーク日本国総領事館の山野内勘二総領事・大使が、震災発生当時の状況を交えつつ、挨拶を行った。続いて犠牲者に哀悼の意を表し1分間の黙祷を捧げた。
今回は、宮城県の村井嘉浩知事からビデオメッセージが届けられ、これまでのサポートに感謝を伝えるとともに、「今後は、いかに新しい街を形成していくかが各自治体の課題でもある」と意見を述べた。続いて風の環少年少女合唱団の歌。他にも、岩手県釜石リージョナルコーディネーター協議会の手塚さや香さん、福島県相馬市のみなと保育園の園児たちがビデオ出演。これまでのサポートへの謝意を述べるとともに、復興への決意を新たにした。
また宮城県名取市から三浦七海さんが来米。三浦さんは地元閖上(ゆりあげ)での被災当時の状況、避難所での体験などを「ユリアゲ・ストーリー・ガイド:語り部」として伝える活動をしており、後世に伝える必要性、重要性をスピーチした。
最後は「忘れていない」との思いを込めた応援メッセージを送るとともに、全員で「ふるさと」を合唱。8回目を迎えた追悼式は幕を閉じた。


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