2019年2月22日号 Vol.344

版画家・彫刻家の野田正明
在NYギリシャ領事館で永久展示2作品

野田正明
寄贈された「上昇」の前で野田氏(左)とクートラス大使


ニューヨークを拠点に活動する版画家・彫刻家の野田正明氏の彫刻2点が、在ニューヨーク・ギリシャ総領事館に永久展示されることになった。2点の作品「上昇」「ヘルメスの精神」がすでに寄贈され、同領事館内1階待合室と、5階執務室に展示されている。
「上昇」は、台座が高さ1メートル、彫刻が高さ86センチ、合計1メートル86センチ。「ヘルメスの精神」は、2010年アテネのマラソン・スタート地点に設置した野田氏の作品「ヘルメスの精神」(高さ5メートル)の小型モデル(高さ55センチ)。「マラソンの闘い2500周年」を機に、ギリシャのマラソン市から依頼され、制作したものだ。
ニューヨークのギリシャ総領事館(69 E. 79th St.)は、6階建てのタウンハウスで、メトロポリタン美術館分館のすぐそば。市のランドマーク指定ビル。これまでも多くのギリシャ人作家の個展がここで開催されているが、作品が永久展示されるのは野田氏の今回の2点が初めて。きっかけは昨年10月、野田氏が同領事館で開いた個展「螺旋の交合1995〜2018」だった。
個展終了後、ギリシャ領事館のコンスタンティノス・クートラス大使から、「(野田氏の)ギリシャとの長い縁を記念し、ぜひ彫刻を領事館に置かせてほしい」との依頼を受けたという。野田氏は、「ギリシャとの文化交流をより深めるためにも、喜んで寄贈させていただきました」と話している。


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