2021年2月12日号 Vol.391

NYCで増える暴力事件
領事館が在留邦人に注意喚起

NY市が提供する犯罪分布マップ https://maps.nyc.gov/crime(2020年12月1日から31日までの状況)

在ニューヨーク日本国総領事館によると、1月28日(木)午後7時ごろ、マンハッタンで邦人女性が言いがかりをつけられ追いかけられる事件が発生した。この女性は、ローワーイーストサイドを歩いていた際、店舗入り口で複数人が立ち話をしており、歩道が塞がれていたため、「エクスキューズ・ミー」と断り、その脇を通り抜けた。ところが歩道を塞いでいた男性から「ぶつかった」と言いがかりを付けられ、追いかけられたという。この女性は現場から安全に立ち去ることが出来たが、状況によっては暴力事件に発展していた恐れもあると、領事館は憂慮を隠せない。

その他、2月7日(日)夕方、グランドセントラル駅発、メトロノースのハーレムラインで在留邦人が強盗未遂に遭ったと領事館に報告。領事館では、人の少ない車両に乗車する際には、乗務員の有無や同乗者の様子などを確認する、不審な人物等を確認した場合は車両を移動するなど、自身の安全を守る行動を優先するよう心掛けて欲しいと、呼びかけている。



ニューヨーク市警察(NYPD)によると、昨年市内で発生した主要犯罪7種の総数は、前年比0・7%減少しているものの、殺人や侵入窃盗、自動車窃盗、拳銃発砲事件といった重犯罪は増加している。特に暴力犯罪が昨年6月以降急増。昨年1年間の殺人事件は対前年比44・8%増、拳銃発砲事件は97%増とほぼ倍増だ。

暴力犯罪の増加原因は、長期間のロックダウンによる経済の低迷、失業による精神的不安や怒りを抱える人が増えていることが挙げられる。ホームレスによる嫌がらせや、アジア系住民に対するヘイトクライムも依然として報告されている。


領事館は在留邦人に対し、次のように呼びかけている。「被害に遭わないためには、危険に近づかないことが重要。地元メディアの報道などから最新の情報を入手し、事件現場付近には近づかないようにする、夜間の外出や人通りの少ない道は避ける、不審な人物には近づかない等、安全を確保するように十分注意してください」

【領事館による安全対策リンク】
■「ニューヨーク安全マニュアル」
■「事件や事故に巻き込まれたら」

【警察・消防・救急はすべてダイヤル911】
オペレーターに緊急事態の場所と内容(警察・消防・病院の別)を伝える。英語で説明できない場合は「ジャパニーズ・プリーズ」と告げれば、日本語通訳サービスを介しての通話が可能。

【総領事館への通報】邦人援護担当官へ
TEL: 212-371-8222
週末・休日も、緊急時用 24 時間対応可能な電話システム(日本語オペレーター対応)も導入。


HOME