2021年2月12日号 Vol.391

MoMAの映画シリーズ
女性監督作品をフィーチャー
「映画の未来は女性だ、パート3」

Miss Juneteenth. 2020. USA. Written and directed by Channing Godfrey Peoples. Courtesy Vertical Entertainment

ニューヨーク近代美術館(MoMA)が主催する映画シリーズ「映画の未来は女性だ、パート3(The Future of Film Is Female, Part3)」が2月11日(木)から23日(火)まで開催される。女性映画制作者への資金提供プログラムとして2018年にスタートしたイニシアチブで、キャリアのサポートが目的。「映画上映」というシンプルでありながらも影響力を持つイベントを通し、女性の表現力とその声を伝える。

今回は、長編10本を短編作品とペアにして上映する。

初日は、チャニング・ ゴッドフリー・ピープルズ監督の「ミス・ジューンティーンス(Miss Juneteenth)」。タイトルの「ジューンティーンス」とは1865年6月19日、テキサスで宣言された奴隷解放記念日の名称から。

テキサス郊外に住むシングルマザーの母親が、10代の娘を地元のミスコン「ミス・ジューンティーンス奨学金コンテスト」に出場させようとする。母は昔、同じミスコンで優勝したが、奨学金を失ってしまっていた。ドン底の生活から娘にチャンスを掴んで欲しいと娘に出場を促す。

ピープルズ監督初の長編作で、家族愛や不平等をテーマにした物語。
短編は、クリスタル・カイザ監督の「See You Next Time」。



日系オーストラリア人のナタリー・エリカ・ジェームズ監督の「レリック(Relic)」。

一人暮らしで認知症の母、エドナが行方不明に。心配した娘と孫娘は、エドナを探そうと森の中の家を訪ねる。徘徊の末に戻ってきたエドナだが様子がおかしい…彼女は邪悪なモノに支配されていた。

ジェームズ監督初の長編作で、アメリカの映画評論サイト「ロッテン・トマト」で高評価を得たホラー。

短編は、ニキヤツ・ジュス監督の「Suicide by Sunlight」。

Relic. 2020. Australia/USA. Directed by Natalie Erika James. Courtesy IFC Films

アレックス・H・フィッシャーとエレノア・ウィルソンの「セーブ・ユアセルブズ(Save Yourselves!)」。

ブルックリンに住むカップルのジャックとスー。1週間、スマホの電源を切って電話もネットも断ち、山小屋で過すことに。外界との交流を遮断していた彼らの前に、突然「モコモコの球体」が現れる。実はその「モコモコ」、地球を侵略しようとするエイリアンだった!

ミレニアム世代がエイリアンと闘うという設定のSFファンタジー・コメディ。

短編は、ニューヨークを拠点に活動する俳優で監督の畠山佳奈の「FITNESS!...or a story about SWEAT」。

Save Yourselves! 2020. USA. Written and directed by Alex Huston Fischer, Eleanor Wilson. Courtesy Bleecker Street

視聴はストリーミング配信で、MoMAメンバー(Accessメンバー以上の加入)のみ。全作品リスト詳細は、オフィシャルサイトで確認を。


The Future of Film Is Female, Part 3
■2月11日(木)〜23日(火)
■視聴はMoMAメンバーのみ
MoMAメンバーシップ(1年間):Annual Pass$65、Access$110、Explore$200、Supporting$600
※オンライン映画視聴は「Access」メンバーから
www.moma.org/calendar/film/5283
★上映作品、抜粋(カッコ内は短編)
●2月11日(木)
・Miss Juneteenth(See You Next Time)
●2月13日(土)
・Relic(Suicide by Sunlight)
・Save Yourselves!(FITNESS!...or a story about SWEAT.)


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