2021年2月12日号 Vol.391

バレンタイン恒例、TSインスタレーション
コロナ禍での「連帯」と「希望」を象徴 
「ラブレター」

Image renderings courtesy Times Square Arts and Soft-Firm

バレンタイン恒例のインスタレーションが、2月10日(水)から3月10日(水)まで、タイムズ・スクエアのダッフィー・スクエアに設置されている。

毎年、バレンタイン・デーに合わせて「タイムズ・スクエア・アート」が主催するコンペ「バレンタイン・ハート・デザイン・コンペティション」。13回目の今回は、ニューヨークを拠点に活動するデザイン事務所「ソフト・ファーム(Soft-Firm)」の「ラブレター」が最優秀作品に選ばれた。



プライウッド(合板)、ダイクロイック・フィルム、網を組み合わせた「ラブレター」は、上から見ると2つのハートを繋げたデザイン=表紙写真=。4つのテーマ=「演壇(Soap Box)」「ラブシート」「教会」「願い事の井戸」=を内包。光や見る角度によって表情を変えるダイクロイック・フィルムが周囲の風景を取り込み、個性的な「都市の劇場」を登場させる。

Image renderings courtesy Times Square Arts and Soft-Firm

面白いのは、訪問者が自らのラブレターを残すことができる点だ。木にリボンを結び願い事をしたり、愛を誓って橋やフェンスに南京錠をかける風習から着想したもの。恋人や家族への愛、エッセンシャルワーカーへの感謝、抗議のメッセージなどをリボンに書き、網部分に結び付ける。訪問者一人ひとりが、作品に個人的な意味を重ね、その作家となる。

インスタレーション「ラブレター」は、訪問者の記念碑であると同時に、コロナ禍での「連帯」と「希望」を象徴している。


Love Letters
■2月10日(水)〜3月10日(水)
■会場:Times Square
 DuffySquare
 bet 46th & 47th Sts.
www.timessquarenyc.org



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