2022年2月11日号 Vol.415

暗闇の中でも続く幸福と喜び
バレンタイン恒例のパブリックアート
「ブルーム」

Photo by KC of Yomitime

バレンタイン恒例の野外アートが、2月9日(水)から3月9日(水)まで、タイムズ・スクエアのダッフィー・スクエアに設置中だ。

毎年、バレンタイン・デーに合わせて「タイムズ・スクエア・アート」が主催するコンペ「バレンタイン・ハート・デザイン・コンペティション」。14回目の今回は、ブルックリンを拠点に活動する建築事務所「ハビタット・ワークショップ(Habitat Workshop)」の「ブルーム(Bloom)」が最優秀作品に選ばれた。



作品タイトル「ブルーム(花が咲く)」が示唆する通り、赤と白のPVCパイプ(塩ビ管)を利用した円形の屋根は、花が開いているように設計。赤い支柱の周囲にはピクセル化された「ハート模様」を配置。頭上のパイプは様々な長さでアーチ型に構成され、浮遊感のある「雲」を表現。夜間は、周囲の看板や車のヘッドライトが、色と光のスペクトルをパイプに投影、昼間とは異なる趣きを見せる。

24時間、あらゆる方向から「ブルーム」に光を取り込むことで、「暗闇の中にあっても続く幸福と喜びの瞬間」を想起させる試みだ。

Photo by KC of Yomitime

「ハビタット・ワークショップ」の創設者で建築家のイェン・ヤン氏は、次のようにコメント。「『ブルーム』は希望への捧げ物です。闇の中でも『活気』を見つけることの大切さを思い出せてくれます」

「ブルーム」は、愛のオマージュであると同時に、訪問者に人間のもろさと強さの双方を体現させようとしたインスタレーションだ。

Bloom
■2月9日(水)〜3月9日(水)
■会場:Times Square
 DuffySquare
 bet 46th & 47th Sts.
www.timessquarenyc.org


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