デザインと文化に対するモマの取り組み
「デザインの価値」

コーヒーメーカー「Chemex」。Peter Schlumbohm (American, born Germany. 1896–1962). Chemex Coffee Maker. 1941. The Museum of Modern Art, New York. Gift of Lewis & Conger

ソニーが制作したテレビ「TX8-301」。Sony Corporation Television (TX8-301). 1959. The Museum of Modern Art, New York.

大智浩が手掛けたポスター。Hiroshi Ohchi . Mitsubishi Sewing Machine. c. 1950s. The Museum of Modern Art, New York. Gift of the designer. © 2017 Hiroshi Ohchi

一般向けに販売された調度品や家具、電化製品などの中から、ニューヨーク近代美術館（以下モマ）が選んだ「グッド・デザイン」を展示。1930年代から50年代に制作された品々には、その社会背景や経済的波及効果、技術的な進歩なども見て取れる。アメリカの科学者、ピーター・シュラボームが実験器具のフラスコでコーヒーを煎れたことから考案されたコーヒーメーカー「Chemex」や、ブラジルで活躍した女性建築家、リナ・ボ・バルディが制作したモダンな椅子「ボール・チェア」、スイス生まれで、モダンデザインの巨匠、マックス・ビルがデザインした壁掛け時計「キッチン・クロック」など、その機能美は現在においても見劣りせず、逆に新鮮。日本製としては、ソニーが制作した持ち運び可能なテレビ「TX8-301」、柳宗理デザインの椅子「バタフライスツール」、グラフィック・デザイナーの大智浩が手掛けた三菱ミシンのポスターなども展示。1932年、世界で始めてデザインと建築をテーマとしたキュレーター部門を設置したモマ。それまでの「美術品」とは異なるコンセプトで選ばれ保存された品々に、モマのデザインと文化に対する取り組みが見えてくる。

2月10日（日）〜5月27日（月）
The Museum of Modern Art (MoMA)
11 W. 53 St.
土–木10:30am-5:30pm、金10:30am-8:00pm
大人$25、65歳以上$18、学生$14、16歳以下無料、(入場料無料:金4:00pm-8:00pm)
www.moma.org

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