2021年1月29日号 Vol.390

スクリーンを駆けた犬の名優たち
ポスターを中心に、写真、漫画など展示
「ハリウッド・ドッグ」

「ハリウッド・ドッグ」展示風景 (All photos courtesy : AKC Museum of the Dog)

グランドセントラル駅近くにある犬の博物館「AKCミュージアム・オブ・ザ・ドッグ」で4月11日(日)まで、「ハリウッド・ドッグ」と題したエキシビションが開催中だ。

映画やドラマ、アニメ、漫画に登場した「犬」をテーマに、ポスター、写真、ドローイング、漫画、アニメ・セルなど多数を展示。犬が登場した初期の作品から、「ハリウッド・ドッグの黄金時代」まで、有名な「犬の俳優」たちを紹介する。

ハリウッドの「名優(犬)」といえば、やはり「名犬ラッシー(Lassie)」=写真① =だろう。アメリカ人作家のエリック・ナイトが、雑誌「サタデー・イブニング・ポスト」に掲載した短編小説が発端。メスのラフ・コリーを主人公とした物語で、映画シリーズやテレビドラマ、ラジオショー、アニメなどが制作され、ビデオゲームも登場。ハリウッドの観光名所「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」に名前が刻まれた犬の1頭となった。

ちなみに他の2頭は、世界初の「犬の映画スター」といわれ、6作品に出演した雄のジャーマン・シェパード「ストロングハート」(初演作「The Silent Call(192 1年)」と、27作品に出演したこちらも雄のジャーマン・シェパード「リン・チン・チン」(初演作「The Man from Hell's River(1922年)」。2頭はアメリカで、ジャーマン・シェパードの人気を高めた。

①ポスター「名犬ラッシー: Best Friends are Forever」(1994年)

ウォルトディズニー制作、ロバート・スティーブンソン監督のヒューマン・ドラマ「黄色い老犬(Old Yeller)」(1957年)=写真②=。テキサスの農場で畑を荒らす犬(ラブラドールレトリバーのミックス)を、子どもたちの遊び相手として飼うことにしたコーツ家。「オールド・イエラー(YellerはYellowの方言)」と名付けられた犬は次第にかけがえのない存在となっていく。ある日、狂犬病の狼に襲われた子どもたちをイエラーが助ける。だが狼に噛まれたことで、イエラーも狂犬病になってしまう…。

「文化的、歴史的、美的にも重要な作品」として2019年、アメリカ議会図書館が「アメリカ国立フィルム登録簿」に選出した名作。

②ポスター「黄色い老犬(Old Yeller)」(1957年)

その他、セント・バーナードのベートーベンが巻き起こすドタバタを描いたコメディ「ベートーベン(Beethoven)」(1922年)、牧羊犬になろうと奮闘する子豚が主人公の「ベイブ(Babe)」(1955年)、犬のスヌーピーが登場する漫画「ピーナッツ(PEANUTS)」なども展示されている。

入館は、感染予防ガイドラインに伴い、前売り完全予約制。また、同展は会期後、ウェブサイトで無料のバーチャルツアーを行う予定(日程未発表)。


Hollywood Dogs
■4月11日(日)まで
 11am〜6pm(月/火/祝日:休館)
■会場:AKC Museum of the Dog
 101 Park Ave. (bet. 40th & 41st Sts.)
■大人$15、13-24歳/65歳以上$10、12歳以下$5
https://museumofthedog.org



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