2019年1月25日号 Vol.342

人間国宝・松井康成と現代陶芸作家展
「自由な作風〜笠間焼」

松井康成
松井康成の練上玻璃光大壺「西施」


日本クラブギャラリーが1月31日(木)から2月27日(水)まで、「自由な作風〜笠間焼」展を開催する。人間国宝・松井康成と、現代陶芸作家(大貫博之、戸田浩二、額賀章夫)の作品を展示する。

笠間焼は、茨城県笠間市周辺を産地とする陶器。東日本最大級の規模を誇る。約240年前、近江信楽から来た陶工技術を取得して始まった。その特徴は、笠間の地で作陶することを条件に、各々の世界観を自由に創作できること。ゆえに、笠間は全国から陶芸作家が移り住む、日本でも有数の産地だ。

今回の展覧会の核になる陶芸作家・松井康成は、一つの技法「練上」(ねりあげ)に絞り、表現の領域を格段に広げた作品を造形したことで、1993年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。

展覧会では、松井の代表作6点と、陶片(触れることが可能)、そして近年、国内外で活躍の場を拡げている現代陶芸の精鋭3人の作品約60点展示する。

■松井康成(まつい・こうせい)
1927年長野県生まれ。「練上」技法で独自の表現世界を創造。1993年重要無形文化財保持者に認定され、同年パリの美術館で個展を開催。享年75歳。

■大貫博之(おおぬき・ひろゆき)
1961年茨城県水戸市生まれ。1995年、笠間市に独立開窯。技法は、粘土を板状に切り出して貼り合わせ形を作るたたら作り。

■戸田浩二(とだ・こうじ)
1974年愛媛県西条市生まれ。焼き締め技法により、ごく軽く薄く成形され装飾を排した端正なフォルム。

■額賀章夫(ぬかが・ あきお)
1963年東京都杉並区生まれ。1993年独立開窯。1998年笠間焼「伝統工芸士」に認定される。笠間の土を用いて普段使いの器を制作。

■1月23日(水)7:30pm
■会場:Japan Society
 333 E. 47th St.
■一般$15、JS会員$10
■Box Office:
 Tel: 212-715-1258
www.japansociety.org


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