2019年4月26日号 Vol.348

メキシコの歴史、文化、神話がテーマ
2つのエレメント「光」と「雨」
シルク・ドゥ・ソレイユ「ルジア」

シルク・ドゥ・ソレイユ
All Photos: Matt Beard © 2017 Cirque du Soleil

シルク・ドゥ・ソレイユ

シルク・ドゥ・ソレイユ

シルク・ドゥ・ソレイユ


カナダのエンターテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ(以下シルク)」の移動公演「ルジア」が5月3日(金)から6月9日(日)まで、クイーンズで上演される。会場は、シティー・フィールド駐車場に特設される大型テント、通称ビッグトップだ。

「ルジア(LUZIA)」とは、スペイン語の「光=LUZ」と「雨=LLUVIA」を組み合わせた造語。メキシコの歴史や文化、神話にインスパイアされ生まれたシルク38作目のプロダクションで、2016年にカナダのモントリオールで初演された。

「ルジア」で特筆すべきは「水」。メキシコのセノーテ(中米ユカタン半島の低平な石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸、泉のこと)は、来世への神聖な玄関口だと信じられていた。また、魂を落ち着かせるといわれる「雨」。爽やかなシャワーや荒れ狂う集中豪雨など、その表情は様々で、温かな光と雨が、秋の実りを約束する。

「ルジア」は、そんな「雨(水)」と「光」という2つのエレメントをパフォーマンスと融合させ、観客を非現実的なメキシコへと運ぶ。古い映画のシーンから海や砂漠、海底、ジャングル、街の路地、煙が漂うダンスサロンなど、自然界と都会を、過去から現在を行き来する。ラテン調の調べに乗せ、壮大で神秘的な世界で繰り広げられるスピード感溢れるパフォーマンスは、オープニングからクライマックスまで、流れるように進んでいく。

光と雨に育まれた世界「ルジア」は、自然への感謝、歓びの讃歌である。

LUZIA
■5月3日(木)〜6月9日(日)
■会場:Citi Field 駐車場内特設テント
 123-01 Roosevelt Ave.,
 Flushing Meadows, NY
■$54〜
www.cirquedusoleil.com/luzia


HOME