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[ 9 ] 08/18/2023 YOMITIME・WWW.YOMITIME.COM・info@yomitime.com・
「トーキョー・メロディー」上映で
エリザベス・レナード監督と矢野顕子氏(右写真)
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完売多数で大盛況! 人間性を追求した 2 作品
JS「ジャパン・カッツ」を終えて
「ターコイズの空の下で」上映で、柳楽優弥氏(左)KENTARO 監督
全世界 母国は遠く
発売 ニューヨークに生きた日系一世の記録
■著者:中西泰子 ■編集:夏目じゅん
■制作・発行:ワームブックス
明治後半から大正にかけて、米国東海岸に移住した 日系移民。組織的に米国へ移住した西海岸の日系人 と異なり、東海岸の日系人には「自由人」が多かった。 本書では、彼ら自身の言葉をインタビュー形式で辿 ることで、東海岸にしっかりと生きた軌跡を残した 日系移民の歴史に光をあてる。
・2023 年 8 月10 日発行
・157 ページ(デジタル版 143 ページ) ・5.06 x 0.36 x 7.81 inches
アマゾン US 送料・税別 ペーパーブック $10
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ebooks@yomitime.com
会員は Kindle 版 (電子書籍 ) を
問合せ
SHUNZO OHNO:INCITE/INSIGHT 9月10日(日) JOE’S PUB 425 Lafayette St. (at Astor Place) TICKET $30 開場 5:30PM
開演 6:00PM
7月 日から始ま ったジャパン・ソサエ ティー( )恒例の 日本新作映画祭「ジ ャパン・カッツ」は8 月6日、全プログラ ムを終了。コロナ明 け初の劇場のみでの 開催だったが、チケッ トも多くの作品が完 売、盛況な上映会と
ドキュメンタリー。
上映前、同作に登
場するミュージシャン
で、坂本氏の元妻、 くれました。ダメ元 矢野顕子氏が登場。 で聞いたので、まさ
大きな拍手で迎えら か!と思いましたね。 ってるというか、お
そこが魅力でした。 やはり文化や言語 が違うため、それぞ れの受け止め方は全 く異なりますが、全 世界で共通すること はないだろうか、と いう気持ちを持ちな がら作っていたところ もあります。この映 画には、アイデンテ
に貢献した監督や
俳優を称える「CUT
ABOVE賞」は、柳楽
優弥氏に贈られた。 いのでは?次のレベ 柳楽: 撮影中は、 ルに到達するために 鏡を見ることやマ は?』と考えていた ネージャーと話すこ 時期でもあり、この とも控えるように 映画が前に進むため 指示されました。 のきっかけになったと
なった。 毎年、監督を筆頭
つもりです。昔の日
本にも同様な部分が
あったように思いま
すし、似ているとこ 本龍一』という人間、ろがあります。反面、ィティーとは何か、自 ミュージシャンへの理 モンゴルには他の国 分は何者なのかとい 解が少しでも深まれ よりも大きなカルチ うメッセージも込め
KENTARO監督のオ ーダーは、他の監督
に俳優や関係者が来 米する本映画祭で、 今回は7人が登壇。 ここでは、それぞれ の「人間性」を切り撮
い」と挨拶した。
上映後は、エリザ
ベス・レナード監督
が登壇。
「坂本氏は忙しい
人でしたし、予算も
あまりなく、短期間
での撮影でした。『こ んな風に撮りたい』 に少ないことが印象 という希望はあって 的な作品だ。 もプランは立ててい 上映前、脚本も手 なかったので、状況に がけたKENTARO監 応じてのぶっつけ本番。 督と、主演の柳楽優
った2作品について 紹介したい。
モンゴルを舞台に、 国籍が異なる二人の 男性が旅に出るロー ドムービー。全編を 通してセリフが極端
★トーキョー・ メロディー
今年3月に亡くな った作曲家・坂本龍 一の若き日を追った
坂本氏の自宅で顕子 さんに『一緒に連弾し てくれませんか?』と 尋ねると引き受けて
弥氏が記者会見に応 じた。 監督:モンゴルは 田舎へ行くと会話が 少ないんですよ。阿 吽の呼吸で理解しあ
れた矢野は、開口一 本作は 年前の作 番「ピアノはどこ?」 品で ミリフィルム とジョークを飛ばした。 です。こんな大画面
互いがそれで分かり 合えている。本作では、 あえて会話を少なく し、モンゴル人の『文 化や習慣』を描いた
える機会になっていま した。私自身、『俳 優として何か足りな
「私たちは若かった で鑑賞するのは初め し、美しかった。映 てで、音響含め心配 像も素晴らしい。存 していましたが、問 分に楽しんでくださ 題もなくホっとしてい
キンドル出版で
アナタの本を
作ります。
ます。捉え方は様々 だと思いますが、『坂
思っています。 主人公のタケシは、 経済的に不自由なく 育ち、物質的な豊か さは持っていますが、 人との出会いにより 欠けていた心の豊か さの重要性を知るこ ととなります。僕も 今回、その大切さを 再確認しました。同 時に、多国籍・多文 化の中で仕事ができ たことは今後の糧と なり、幸せだと感じ ています。
ばと思っています」
ャーショックを受け、 ています。ハードル は高いですが、本作 はモンゴル人が撮っ たかのような映画に したかった。人との 出会いの美しさ、命 の尊さを劇中のタケ シ(柳楽)とともに感
さんと比べると、ち ょっと違うなという 印象です。私は演出 を受けるほうなので、 どんな効果をもたら したのかはわかりま せんが、ユニークな 監督さんです。 初めは、『モンゴル に行ける!』という ぐらいの軽い気持ち だったのですが、現 地でロケを進めるう ち、自身のアイデン ティティーについて考
★ターコイズの 空の下で
じて欲しい。 ◇
ジャパン・カッツが 選ぶ、日本映画界
(聞き手:谷口)