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[ 9 ] 3/12/2021 YOMITIME・WWW.YOMITIME.COM・info@yomitime.com・
   田中 太山 Taisan Tanaka 書画家(書と絵を描くアーティスト)
・和歌山県太地町
★書家になろうと思ったキッカケは?
21歳の時。広島県で飲食店経営をしていて店内に飾っていた自 分の作品をお客さんにほめられ、一念発起。当時はイラストと文字を合わせたものを書 いていました。店を後任に譲り、アーティストを初めてみたものの、どうやって売り込 んで良いかわからず、街を歩いていて目に入ったギャラリーや雑貨屋に片っ端から飛び 込んで「作品を置いてくれませんか?」と頼んでまわっていました。でも、置いてくれ るところはありませんでした。路上アーティストをしながら日本全国を旅していたのが 2000年3月~6月です。その後、縁があり東京のお台場で自分のブースを作ってもら えるようになり、そこを拠点に2000年8月から本格的に活動を開始しました。 ★影響を受けた人、目標とする人は? お台場を拠点に活動している時、あまりの人気で2~3年で重度の腱鞘炎になり作品が 作れなくなりました。当時はペンや鉛筆で書いていて、多忙に加えて筆圧が強すぎたの も原因だったみたいです。アーティストの友人から「君は筆圧が強いから毛筆でやるの が向いているのではないか?」と言われたことから、筆で絵と文字を書くように。書道 はやった事がなく全くの独学でしたので伝統的な書よりも独創的な書、榊莫山(さかき・ ばくざん)先生の作品に心惹かれました。榊莫山先生のように、作品の魅力だけでなく 人としても魅力のあるアーティストになりたいです。 ★これまでに印象に残っているご自身のパフォーマンスは? アメリカ軍が日本の震災の為に「ともだち作戦」を行った事への日本からの御礼の儀で、 日本代表の書画家として招聘され、2011年7月に防衛省で行ったパフォーマンスです。 その時、アメリカ軍のトップだったマイクマレン大佐が、パフォーマンス中の私の汗が あまりにすごくて気になったのでしょう(緊張して本当に汗がすごかったんです)。おも むろに僕に近づいてきた大佐は、持っていたハンカチで僕の汗を拭いてくれたことで、 場が一気に和やかなムードになり、僕の緊張も和らぎました。 ★NYを活動の拠点に選んだ理由は? 2013年11月、日本クラブで初めてニューヨークで個展を開催しました。アメリカでの 個展は、この時が初めてでしたが、その3ヵ月後、再びニューヨークで仕事をいただい
たことで、直感的に「これはニューヨークで活動するべきだ!」と感じました。
★どういうアーティストになりたい?
作品の魅力だけでなく、人としても魅力のあるアーティストになりたい。目指しているのは、ニュー ヨーク中の美術館で、パフォーマンスを行うか作品展示をする事。せっかくニューヨークを拠点に 活動しているので、それは成し遂げたいです。
★今後の予定は? コロナ禍の影響でパフォーマンスやエキシビジョンは特にありませんが、その代わりに毎日インス タグラムへ作品を投稿、YouTubeではその作品の 制作風景をアップしています。また、コロナ禍の影 contact 響でオンラインの書道クラスがとても増えました。 学校からの依頼だけでなく、個人やグループからの 依頼もあり、おかげさまでそれだけで1週間の予定
はほぼ埋まっています。
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大西ギャラリー
「金属の永遠の美しさ」
人間国宝含む作家14 人
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  人間国宝・大角幸枝 銀打出花器「荒磯」
■3月11日(木)〜 31日(水) ■会場:Onishi Gallery
 521 W. 26th St.
■Tel: 212-695-8035 ■https://www.onishigallery.com
   ジョーン・B・マービス画廊
「魯山人とそのライバル」
6人の名匠作品 42 点
 (写真奥から) 北大路魯山人「絵唐津風 片口水指」 加藤唐九郎「黒織部茶碗」 藤原啓「備前亀の香合」
(Photo by Richard Goodbody)
■3月11日(木)〜4月末 ■会場:Joan B. Mirviss Ltd
 39 E. 78th St., # 401
■TEL: 212-799-4021 ■www.mirviss.com ※来館は要予約 info@mirviss.com
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● shogakaboz@gmail.com
●w https://www.taisanofficial.com
            instagram.com/taisan.nyc
YouTube www.youtube.com/user/shogakaboz
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      チェルシーの大西 作品を紹介する。 いうもの。展示は金、 アッパーイーストサ った6人の名匠―― 年没)は、篆刻家・   
ギャラリーは3月
タイトル「金属の 永遠の美しさ」は、 参加作家のひとりで 日本初の女性人間 国宝である大角幸枝
銀、プラチナ、銅、 鉛、そして日本の 独特の合金で作られ た食器、雑器類が 主で、彫刻、鋳造、 象嵌など卓越した 技術を見ることがで きる。
イドのギャラリー、 ジョーン・B・マー ビス・リミテッドで、 3月 日(木)から 4月末まで、「伝統 再定義 : 魯山人とそ のライバル」と題し た展覧会が開催され ている。
荒川豊蔵、藤原啓、 金重陶陽、加藤唐九 郎、川喜田半泥子、 小山冨士夫――の陶 芸作品 点を展示 する。染付、伊賀、 信楽、織部といった、 幅広いスタイルの作 品が集められている。
画家・陶芸家・書道 家・漆芸家・料理家・ 美食家など、さまざ まな顔を持った、日 本の芸術家だ。歴 史的観点から魯山人 の作品を検証する展 示会がニューヨークで 開かれるのは約 年 ぶりだという。
日(木)から、展示 「金属の永遠の美
しさ(The Eternal
Beauty of Metal)」 を開催。現代日本
(おおすみ・ゆきえ) が追求している創作 哲学を反映。金属に
を代表する最高の 金属芸術品を集め たもので、9人の 人間国宝を含む作 家 人の熟練した
「一瞬・一時的な輝 き」ではなく、永遠 の美しさを与えると
作品はオンライン での観賞も可能。
 
 
▼参加作家
大角幸枝、家出 隆浩、中川衛、佐 故龍平、押山元子、 玉川宣夫、畠春斎、 般若保、大槻昌子、 奥山峰石、魚住為 楽、桂盛仁、宮田 亮平、田中輝和(順 不同)
 
人としても魅力ある書画家に
次号は 月 日(金)号 イベント情報提供は
北大路魯山人と、 北大路魯山人(明   
魯山人と関わりのあ 治 年生まれ、昭和
来館には事前の予 約が必要。
 
info@yomitime.com まで



































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