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【獺祭ブルーが旨い店】日本酒レストランバー「酒蔵」

【獺祭ブルーが旨い店】
日本酒レストランバー[酒蔵]
マンハッタンの「隠れた宝石」

マンハッタンの「隠れた宝石(Hidden Jewel)」としてニューヨーカーに親しまれる「酒蔵」(TICレストラングループ:八木秀峰社長)。「同店で、東京へ旅しよう(Come find us and transport yourself to Tokyo)」をコンセプトに、本格的なタパススタイルの日本料理を提供している。

酒蔵
日本酒の銘柄は250種類以上(Photo by KC of Yomitime)

1996年創業の「酒蔵」は、日本酒の知名度が皆無に等しかった当時、「冷たい吟醸酒を飲んでもらいたい」と考え、日本各地の蔵元から多数の銘柄を仕入れて提供。ニューヨークで日本酒を紹介したパイオニアとなり、オープン以来、トップクラスの「日本酒バー」として日本酒愛好家を魅了し続けている。現在は、ボトル(720ml)で250種以上をサーブ。グラスでのオーダーでも70種ほどが楽しめる。

食事メニューもバラエティー豊かで、味はもとより、素材や見た目など、細部にまでこだわる。自家製酒の肴盛り合わせ「Assorted Sake no Sakana」は、3点または5点の2種類。季節にちなんだ食材を使用し、定期的に内容を変更。「お客さまを飽きさせない」ことも、同店「こだわり」のひとつだ。

ランチタイムに人気が高い蕎麦は、同グループの「蕎麦屋」から毎日打ち立てを入荷。さらに最近では、うどんの人気が急上昇しているという。出汁の効いたスープと太い麺がウケているようで、今では「うどんって? 出汁って何?」と説明する必要もないそうだ。

酒蔵御膳
味良し、見た目良しの人気メニュー「酒蔵御前」

「獺祭ブルー」は、「濁りスパークリング」、「獺祭ブルー23」、「獺祭ブルー35」、「獺祭ブルー50」を取り揃え、「濁りスパークリングは、超売れ筋」だという。3種類の獺祭ブルー(23、35、50)が同時に味わえるテイスティング「Dassai Blue Flight」では、その繊細な味の差が存分に楽しめる。

さらに「獺祭ブルー」の酒粕を使用したオリジナル・メニューも登場。酒粕と味噌でマリネした焼きジャケ「Dassai 23 ‘Sakekasu’ Salmon」や、八丁味噌と酒粕を合わせた茄子の田楽「Dassai Sakekasu-Miso Dengaku」など、いずれも同店シェフの「こだわり」が凝縮された逸品だ。

酒蔵の料理
(左)打ち立て蕎麦は「蕎麦屋」から、(右)獺祭ブルーの酒粕を使用した茄子の田楽

獺祭ブルーとの出会い

八木社長夫人・共子氏の知人から、「私の地元・山口県の酒蔵・旭酒造の桜井一宏氏(現・旭酒造株式会社、代表取締役社長)が、共子さんを紹介して欲しい」と連絡があり、TICグループの「茶菴」で出会ったのが18年程前。その際、桜井氏から販売依頼を相談された共子氏は、「獺祭をニューヨークで売るためには、自身がココに居てニューヨークを学ぶこと。自分で売り込むのがベストの方法です」とアドバイス。その直後、共子氏は友人26人を招待し、「茶菴」で獺祭とフード&デザートのペアリングを企画実行。獺祭が、ニューヨークで行った初のイベントとなった。共子氏の温かいサポートとアドバイスを受けた桜井氏は、ニューヨークで営業活動を展開。地道な努力が実を結び、現在に至っている。

ちなみに、同グループの八木共子社長夫人は、2024年度「ミセス酒(Mrs. SAKE)」に選出。日本酒だけでなく、日本文化や歴史を伝えるアンバサダーとして活動を続けている。

酒蔵 Sakagura
■ランチ 月~金 11:00am-2:00pm、ディナー 月~土 5:30pm-10:30pm
■211 E. 43rd St.(Bet. 2nd & 3rd Aves.)
www.sakagura.com

酒蔵御膳

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