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2025年3月14日号掲載|2
メキシコの歴史、神話テーマ
「雨」と「光」の融合
シルク・ドゥ・ソレイユ「ルジア」
エンターテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ(以下シルク)」のツアー公演「ルジア(LUZIA)」が、6年ぶりにニューヨークに戻ってきた。ランドールズ・アイランドに設置された専用テント「ビッグトップ」で、3月5日(水)から始まり4月27日(日)まで上演中だ。

タイトルの「LUZIA」は、スペイン語の「光=LUZ」と「雨=LLUVIA」を組み合わせた造語。「メキシコの白昼夢(A Waking Dream of Mexico)」というサブタイトルが付けられた同作は、カナダのモントリオールで2016年に初演。メキシコの歴史や民間伝承、神話などにインスピレーションを得て誕生したシルク38作目のプロダクションで、初の「ツアー公演」だ。
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メキシコのユカタン半島に存在している「セノーテ(陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸や泉)」は、死者と生者を繋ぐ入り口、聖なる泉だと信じられていた。また、魂を落ち着かせるという「雨」。爽やかなシャワーや荒れ狂う集中豪雨など、その表情は様々で、温かな光と雨が、秋の実りを約束する。

「ルジア」は、そんな「雨(水)」と「光」という2つのエレメントとパフォーマンスを融合させ、観客を幻想的なメキシコへと運ぶ。古い映画のセットや煙が立ち込めるダンスホール、太陽が降り注ぐビーチ、荒涼とした砂漠など、「自然界と都会」、「過去と現在」を夢のように彷徨いながら、物語を視覚的に語っていく。特徴的で色鮮やかなセットと衣装、ラテンの調べに乗せたスピード感溢れるパフォーマンスは、オープニングからクライマックスまで流れるように進行。見どころは、カスタム設計された美しく壮大な「レイン・カーテン」だ。
光と雨に包まれた世界「ルジア」は、自然への感謝と、生命への讃歌である。
LUZIA
■3月5日(水)〜4月27日(日)
■会場:ランドールズ・アイランド特設テント
20 Randall’s Island
■$69〜
■上演時間:2時間30分
■https://www.cirquedusoleil.com/luzia
★行き方(地下鉄&バス):4/5/6ライン「125st駅」下車。バス停「E125 St/Lexington Av」でM35に乗車し「Main Rdy / Icahn Stadium」で下車