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戦後80年、二つの祖国を見つめて
「Two Home Countries」
塩田千春が描く「つながり」と「疎外」
2025年11月14日号掲載|12
ジャパン・ソサエティー(JS)ギャラリーで、ベルリンを拠点にするアーティスト塩田千春の特別展「Chiharu Shiota: Two Home Countries」が9月から始まり、2026年1月11日(日)まで開催されている。ギャラリー内は、無数の赤い糸が作り出す血液を模した空間が広がる。複雑に入り組んだ血管のようで、没入感のある幻想的なインスタレーションだ。

塩田は1972年大阪生まれ。96年からドイツで学び、現在ベルリンを拠点に制作活動を展開している。糸やひもを用いたインスタレーションアートで知られる。同時に、自身が登場する映像作品や彫刻など、さまざまなジャンルの作品を手がけるマルチメディア・アーティストだ。
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今回の作品は、塩田の代表的なスタイルである、赤い糸が会場を埋め尽くす、ドラマチックなもの。第二次世界大戦終戦80周年を記念した作品も展示され、赤い糸の合間には敗戦国となった日本とドイツの人々の、戦争中の手記が無造作に配置されている。
展示の後半部分には、この展示のタイトルとなっている「Two Home Countries」と題された作品が展示されている。中央に赤い糸で作られた女性像。その両側に日本とドイツを表した2つの家。それぞれの家に血管(赤い糸)が絡まるが、女性からは片方の家にのみ血管がつながっている。一方の国に行くと、もう一方の国で疎外感を感じるという、幾つものホームカントリーを持つ人々の心情を表している作品とのことだ。
このほか、全身に血管を模したチューブを巻いた映像作品も展示されている。
■2026年1月11日(日)まで
■会場:Japan Society Gallery
333 E. 47th St. 2nd Fl.
■JS会員無料、非会員$15、シニア/学生$10
※毎月第一金曜日5:00〜7:00pm:無料
■TEL: 212-715-1270、boxoffice@japansociety.org
■https://japansociety.org