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 よみタイムについて
   
よみタイムVol.85 2008年3月21日号掲載

小田さんのスタジオでレコーディングをする庄野真代さん(2月22日)

歌手 庄野 真代


70年代の大人っぽい歌を
平和市民コンサートも提唱



「時代は変わっても歌はかわりません」
 「飛んでイスタンブール」が爆発的ヒットをしたのが1978年。東京国際空港(成田)が開港、プロ野球界を騒がせた江川卓の「空白の一日」、池袋に日本一高い高層ビルが完成などの出来事があった。
 歌謡界でも山口百恵の「いい日旅立ち」、渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」、大橋純子の「たそがれマイラブ」といった都会派ニューミュージックが流行した。
 「そんなころの曲を集めてリリースしたい」とニューヨークに飛んで来た。なぜならニューヨークには松田聖子の「青い珊瑚礁」などを手がけたヒットメーカー小田裕一郎さんが住んでいるからだ。2月21日から5日間にわたってニュージャージー州にある小田さんのスタジオに缶詰め状態。自分の持ち歌を含め全12曲を吹き込んだ。
 「70年代の女性シンガーソングライターで大人っぽい歌を歌いたかった」。小田さんとは5年前ラジオの番組で知り合った。同じ時代に活躍していたが、あまり接点がなかった。
 「ヤマハの人からニューヨークに小田さんが住んでいるから一度、レコーディングを頼んでみたら」と助言を受けた。
 小田さんは在米9年、主にニュージャージー州の自宅のスタジオで、クラシック、ジャズ、ポップスなどあらゆる曲の作曲活動やアーティストのプロデュース、レコーディングを行っている。
 今回のアルバムは、ジャズテイストに溢れている。懐かしいメロディーが新しいアレンジで生まれ変わった。「飛んでイスタンブール」はサルサに変身している。
 アルバムは「六本木ウエーブレコード」から4月30日に日本全国で発売される。

 大阪生まれ。6歳からオルガン教室に通うなど音楽を学ぶ。小学校の卒業文集には作詞作曲した歌が載ったほど。このころの歌謡界は黛ジュン・弘田三枝子などパンチのある歌手とグループサウンズに夢中だった。
 高校入学と同時に演奏活動を始め、関西アマチュアフォークソング界では「もんしろちょう」として、オーディション荒らしに明け暮れた。20歳の時「人生の節目に記録に残ることを」と「フォーク音楽祭」に応募。予選をどんどん通過し、関西四国決勝大会でグランプリ。全国大会でレコード会社の人にスカウトされ、ここで自作自演した曲「あとりえ」がデビュー曲となった。
 「自分の曲がレコード屋さんに並び感動しました」当時を懐かしむ。そして、78年に5枚目のシングルとなった「飛んでイスタンブール」が大ヒット、NHKの紅白歌合戦にも出場した。
 そんな人気絶頂の中、「世界を見て回りたい」と1年間で28か国132都市を歩き、地球のいろんな素顔に出会う。人生の大きな岐路だった。最終地のロサンゼルスで、メイドなどをしながら、旅行記の執筆・レコーディングと制作活動に1年を費やした。
 翌年、日本に戻り歌手のほかに講演、司会、レポーター、ミュージカルやTVドラマへの出演と、いろんなチャンスに恵まれる。だが、自分の中には燃えるものがなかった。世界を回っている間に「何か世界で役にたてるものはないか」など考えていたからだ。
 その後、 法政大学「人間環境学部」に入学。世界を旅して感じた「地球のために私たちがすべきことは何か、なんてかんがえたんですね」と01年気の合う仲間と「浜田山〜ず」というバンドを結成、施設などへの訪問ライブを始めた。さらにロンドンの大学に1年間留学したり、早稲田大学院アジア太平洋研究科国際関係学科へ入学するなど、歌手と学業を両立させていた。
 05年から平和市民コンサート「セプテンバーコンサートJP」を提唱。「ニューヨークの同時多発テロで元気をなくしたニューヨークを歌で勇気づけたいと、ニューヨークの友人が始めたんです。感動しましたね。私も日本で、と立ち上げました」と話す。テーマは「9・11 平和を歌う あなたの街が、世界が、音楽に包まれる日」。年間50回は世界平和のために歌っている。

 久しぶりにニューヨークの街を歩いた。マンハッタンは見違えるようにクリーンになっている。テロの現場も訪れた。新しいワールドトレードセンターの建築がスタートしている。着々と「時代」が変わっているのをこの目で感じた。
 そんな時にニューヨークでのレコーディングは、新鮮で心がはずんだ。小田さんはいう。
 「彼女の声は七変化を持ってますから。色んな曲に対応できます。一曲一曲大事に歌ってくれます」と絶賛する。
 これを機会に「70年代の歌を庄野・小田コンビでアルバムを作っていきたい」と燃えている。
 「時代は変わっても歌は変わりません。100年後でも歌い継がれていてくれれば」とアグレッシブに活動している。
(吉澤信政記者)

ニューアルバム「Reminiscence」収録曲
※2008年4月30日発売予定
中央フリー・ウェイ(松任谷由実)
別れ歌(中島みゆき)
セプテンバー(竹内まりや)
パープル・タウン(八神純子)
異邦人(久保田早紀)
迷い道(渡辺真知子)
アメリカン・フィーリング(サーカス)
マイ・ピュア・レディ(尾崎亜美)
飛んでイスタンブール(庄野真代)
モンテカルロで乾杯(庄野真代)
アデュー(庄野真代)
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