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よみタイムVol.70 2007年8月3日号掲載

俳優 今井雅之


テレビ、映画、舞台などで活躍している俳優の今井雅之自ら脚本、演出、主演している映画「THE WINDS OF GOD」がこの秋から全米で上映されるため、プロモーションなどでニューヨークを訪れた。数日間の滞在中は日本国総領事館や国連本部に表敬訪問、上映にあたっての協力を依頼していた。また、12月7日にニューヨークで上映されることが決まっており、劇場の視察も兼ねた。今井さんは「アメリカ人に特攻隊の心を知ってもらいたい」など熱っぽく語った。

 黒の詰め襟ブレザーに黒のズボン、黒のシャツと黒ずくめ。
 「これ、便利なんですよ。葬式にもすぐ行けるし、結婚式もほら、これでオーケー」と胸ポケットから白いスカーフをのぞかせ笑わせる。オーダーメイドのチャイナ服で詰め襟は「マオカラー」だそうだ。
 01年の同時多発テロ事件でアメリカの各紙はこぞって「カミカゼ・アタック」と書いた。「あれはカミカゼではなく、ジハード・アタックなんです。すごく腹が立ちましてね」。本当の特攻隊をアメリカ人にも知ってもらおうと、全編英語版の映画を制作しようと思ったという。

 5年がかりで制作。莫大な金がかかったが、多くの支援者に助けられやっと完成した。この秋からシアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど西海岸からスタートしてボストン、シカゴ、デトロイトを回る。ニューヨークには真珠湾攻撃のあった12月7日(日本時間8日)をぶつけた。

 全編英語ということで随分苦労した。「やはり外国人に知ってもらうにはジャパニーズ・イングリッシュでもいいから英語でと思いましたよ」「大変だったのは日本人的仕草では言いたい事がが伝わらないので、ボディーランゲージを使ったりしたこと」という。

 題材が戦争、神風特別特攻隊というシリアスなテーマだがあまり悲愴感を漂わせずコミカルに描いている。ただ「戦争とは人間性が否定される異常な状況の中で起こったこと、特攻隊員も本当は死ぬのが恐く、普通の人間だったんだ、ということを知って欲しかった」。今井さんはこれまで何十人もの特攻隊の生き残りの人にインタビューして、本音を聞き出している。
 これまで、舞台などで上演してきたがカナダ、ロンドン、ニューヨークなどでも「本当によかった。日本人の心がわかった」と握手を求めてくれる人もいたんです」と手応えを感じている。

 「日本人が真正面から取り組まない、目を背けようとしていることを堂々とぶつけたかった」。  
 この「THE WINDS OF GOD」(ザ・ウインズ・オブ・ゴッド)は神風特攻隊をテーマとした今井雅之作の戯曲ならびに小説。88年から国内外で上演され、95年に最初の映画化が行われ、05年にはDonDokoDonの山口智充とV6の森田剛が主演してテレビドラマ化された。

 昨年、全編英語で再び映画化されている。売れないお笑い芸人の誠と金太はある日、交通事故にあい、気がついたときには終戦間際の神風特攻隊基地へとタイムスリップしており、体は岸田・福本という特攻隊隊員の体と入れ替わっていたというあらすじ。

 なおニューヨークではプレス、関係者向けの試写会を8月8日午後3時から市内のパイオニアシアターで行う。
(吉澤信政記者)