JSギャラリーで2つの展示
伝統芸術と現代アートの繋がり
「文楽バックステージ」
ジャパン・ソサエティー(JS)のギャラリーで10月4日(金)から2025年1月19日(日)まで、2つの展覧会を同時開催する。
ひとつは現代アーティストのアッキーブライトを特集した「スタジオ・インフィニティ(Acky Bright: Studio Infinity)」、もうひとつはJSでの舞台公演と併せて開催する「文楽バックステージ(Bunraku Back-stage)」だ。
JSギャラリーのシニア・ディレクター、ミッシェル・バンブリング博士は次のように述べている。
「2つの展覧会は大きく異なってはいますが、両方ともに創造的なプロセスを強調し、過去の伝統芸術と現代的なアプローチとのつながりが論点。同時開催することは、JSの舞台芸術や映画部プログラムとのコラボレーションを重視するという、ギャラリーの新たな方向性を示しています」
文楽バックステージ
日本を代表する人形浄瑠璃文楽の舞台裏を垣間見る展示。今秋JSで開催される文楽公演と併せての開催。人形浄瑠璃に命を吹き込む、緻密な職人技と芸術性を紹介する。
展示の中心は、大阪の国立文楽劇場創立40周年を記念し、同劇場から貸し出された人形、小道具、楽器など。JSの委嘱により製作された、劇場の舞台模型も展示される。
これらの有形展示物を補完するために、隣接する展示室ではさまざまな文楽職人や、出演者の無形技能を紹介する。40年間にわたり国立文楽劇団を研究したバーバラ・カーティス・足立氏(1924~2004年)の「足立文楽コレクション」から、アーカイブ写真とインタビュー抜粋が展示される。
併せて、現代美術家の杉本博司の人形「お初」、田村友一郎のマルチメディア・インスタレーション「見えざる手」、ニューヨークの三世代にわたる人形芸術家バジル・ツイストによる「道具返し」の舞台装置も展示される。
これら一連の展示により、文楽を復活・再解釈し、人形浄瑠璃が現在に与える影響を探求する。
関連するパブリック・プログラムとして、10月4日(金)は、田村友一郎とバジル・ツイストの対談が行われるほか、11月15日(金)にはヘンリー・スミス博士による人形の歴史と、「仮名手本忠臣蔵」についての講義を開催する。
Bunraku Backstage
■10月4日(金)〜2025年1月19日(日)
■会場:Japan Society:333 E. 47th St.(bet. 1st & 2nd Aves.)
■一般$12、シニア/学生$10、JS会員/16歳以下無料
■TEL: 212-715-1258
■https://japansociety.org/gallery