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2025年2月28日号掲載|12
【注意喚起】NY総領事館
領事館職員や日本警察を装う電話詐欺
在ニューヨーク日本国総領事館が、総領事館職員や日本の警察等を装った電話詐欺について、在米邦人に注意を喚起している。
領事館に寄せられた内容は、「在ニューヨーク日本国総領事館の職員を名乗る人物から電話があり、あなたが何らかの犯罪に巻き込まれている(又は加担した疑いがある)ので、日本の警察からの電話を待つように言われた」とういうもの。
領事館は、「日本の大使館や総領事館、さらに日本の警察や税関職員などが国際電話等で犯罪捜査や行動監視をすることはなく、ましてや逮捕や強制送還を示唆したり、金銭を求めたりすることは決してない」と断言する。
電話詐欺の手口
①総領事館からの電話(第1段階)
総領事館職員を名乗る人物から電話がある。電話をかけてきた時点で、犯人はある程度の個人情報(名前や住所など)をすでに知っている。
▼犯人側の発言例
「日本の携帯ショップにおいて、あなたの個人情報で携帯電話が契約され、犯罪(振り込め詐欺等)に利用されており、福岡県警が捜査しています」
「この後、福岡県警から連絡があるので、認証番号(◯▽×)及び総領事館から連絡を受けた旨を伝えてください」
②日本の警察からの電話(第2段階)
福岡県警を名乗る人物から電話があり、認証番号及び総領事館から連絡を受けた旨を伝えると、ビデオ通話への切り替えを要求され、テレグラムやLINEをインストールさせられ、ビデオ通話での取り調べが始まる。
▼犯人側の発言例
「あなたの身分証(パスポートや運転免許証等)を見せてください。(犯人側も偽造の警察手帳を見せてくる)」
「本事件に無関係なのであれば、無関係証明書と被害届を出してもらう必要があります。遠隔地のお住まいのあなたには特別に本オンライン上でのやりとりで受理します」
「(無関係証明書等の手続き等を行っている最中、突如無線の音が入り)別のマネーロンダリングの事件で逮捕された主犯格の供述で、あなたから口座を買ったと供述しているため、容疑者として捜査する必要があります。面割り(事件の関係者に容疑者を見せて犯人かどうかを確かめること)のために、現在のあなたの顔写真を撮影して送ってください」
「(写真送付後少ししてから)主犯格は間違いなくあなたから口座を買ったと供述しています。あなたは容疑者であるため、これから毎日1日4回の行動報告及び位置情報の共有をしてもらいます。報告が滞った場合や連絡が取れなくなった場合には、即逮捕されますのでご注意ください」
「本事件は大規模事件なので、守秘義務誓約書にサインをしてください。本事件を口外すると別の罪にも問われ、逮捕されますのでご注意ください」
③金銭、送金の要求等(第3段階)
監視生活(行動報告、位置情報の共有)が始まり数日経過すると、犯人側は不安になっている対象者に対して偽造の逮捕状を見せるなどさらにプレッシャーをかけつつも、一緒に無実を証明しようなどと寄り添う姿勢を見せ信頼を得るように仕向け、最終的に金銭を要求してくる。
▼犯人側の発言例
「あなたの口座が不正に利用されていないか調べるため、銀行口座の下4桁、現在の口座残高を確認させてください」
「あなたの口座にあるお金が犯罪で得たお金かどうかを警察が確認するので、香港の口座に◯万ドル送金してください」
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被害に遭わないための対応・予防策
身に覚えのない内容の電話を受けた場合は、詐欺の可能性が極めて高いと考え、冷静に対応する。
①知らない番号からの電話には出ない。(電話番号をインターネットで検索すると、スパムだとの書き込みがある場合も)
②不審な電話を受けた場合は、相手にせず、すぐに電話を切る。
③何度も電話がかかってくるようであれば、「こちらから総領事館または警察に折り返す」と言って電話を切る。
④犯人が名乗った先(総領事館等)に直接電話をかけて、事実関係を確認する。その場合、電話は着信履歴からかけ直すのではなく、公式な情報から電話番号を確認する。なお、着信画面に表示される電話番号が正しい番号であっても、表示番号が偽装(スプーフィング)されているケースもあるので安易に信用しない。
⑤相手から要求されても、金銭(銀行送金等)や個人情報(クレジットカード番号、銀行口座番号やソーシャル・セキュリティ番号等)を絶対に提供しない。
⑥SNSなどインターネット上に自身の個人情報を掲載しない。
領事館では、不審な電話を受けた場合や要求がエスカレートするなど悪質な場合、万が一、金銭や個人情報を提供してしまった場合などには、直ちに地元警察へ通報・相談すると同時に、総領事館にも連絡するよう案内している。
在ニューヨーク日本国総領事館
299 Park Ave. 18th Fl., New York, NY 10171
TEL:(212)-371-8222
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
【参考】
○特殊詐欺についての注意喚起(被害に遭わないために)(外務省広域情報)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2024C049.html
○特殊詐欺の種類、概要及び対策について(当館特設ページ)
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/News_110824.html
○NYPD Scam Alert Flyer
https://www.nyc.gov/assets/dfta/downloads/pdf/services/scam-alertf-flyer-v3.pdf
○NYPD SCAM ALERT hotline
Tel:646-610-7226
○NYPD Online Reporting Service
https://nypdonline.org/link/1017
○FBI Electronic Tip Form(FBIへの電子報告)
https://tips.fbi.gov/home
○警察庁 特殊詐欺対策ページ
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/#special-fraud