ハイテク導入「イマドキ」のレストラン(2)
選んで自ら調理するDIYスタイル
「インスタント・ヌードル・ファクトリー」
今や日本食の代名詞とも言える「寿司」と「ラーメン」。ニューヨークでも人気の「二大巨頭」に、ハイテクを取り入れた新感覚のレストランが誕生した。リーズナブルな価格に加え、大人の「遊び心」をくすぐる2軒を体験。
★インスタント・ヌードル・ファクトリー
ロングアイランド・シティに6月下旬、インスタント・ラーメン専門店がオープンした。日本を筆頭に、中国、韓国、タイ、シンガポールから、80種類以上のインスタント・ラーメンを提供(うどんや焼きそばも有り)。用意されたトッピングを選び、自ら調理するという新しいDIY (Do It Yourself) スタイルのラーメン店。
店内に入ると、まずは、ラーメンとトッピングの「コンボ」を提案した壁画が目に飛び込んでくる。別の壁面には、袋ラーメンとカップラーメンがアートのようにディスプレイされ=写真①=、それぞれの生産国と値段が表記。これをベースにトッピングを選ぶ、という仕組みだ。
ここでもオーダーはタッチパネル=写真②=。「スタート」をタップして、ラーメンを選択。トッピングは3つまで、ネギやナルト、コーンなど無料のモノもある。店が提案する「コンボ」なら迷うことなく簡単。
オーダー時に名前を登録(ニックネーム可)し、カード支払い完了後、待つこと5分ほど。ここで初めて従業員が登場して名前が呼ばれ、オーダーしたラーメンとトッピングを乗せたトレイを渡される。
「この店は初めて?」と聞かれ、「そうだ」と答えると、DIYのレクチャー開始。設置された「調理器具」に、ラーメンが入ったボウルを乗せて、指示量の水を注ぎ調理開始=写真③=。次第に沸騰するスープの中でラーメンをほぐし、3分タイマーが終了すると完成だ。
3つの無料トッピングを選んだ「ラ王」=写真④=は6ドル以下、一番高い「コンボ」でも13ドル程度。これを「高い」と感じるかはどうかは人それぞれだろう。
正直なところ、「袋ラーメンにお湯を注ぐだけで作れるのか?」と思っていたが、実際には鍋を火にかけて調理するのと同様で、不思議なことに家で作るインスタントよりも美味いと感じた。
寿司もラーメンも、長い経験を持つ職人たちが技を磨き、素材に拘った逸品が「芸術品」であることは間違いない。一方で、ハイテクを取り入れた今回の2店舗は、近未来を予見させる「イマドキ」のレストランである。
- Instant Noodle Factory
■住所:24-11 41St., Ave. LIC
■営業時間:
◯月〜金:11:30am〜2:30pm、5:30pm〜9:00pm
◯土・日:11:30am〜9:00pm
■https://inoodlefactory.com