ロックフェラーに存在していた植物園
歴史を振り返り、自然を讃える
「ブルーム:ニューヨークで忘れられたエデンの秘密」
昨年、ロックフェラー・センター内にオープンしたインタラクティブ体験施設「HERO」で、新展示「ブルーム:ニューヨークで忘れられたエデンの秘密(BLOOM: The Secret Wonders of New York’s Forgotten Eden)」が開催中だ。
ロックフェラー・センターの敷地周辺はかつて「エルジン・ガーデンズ(Elgin Gardens)」と呼ばれた緑豊かな緑地で、1801年、ニューヨークの医師デビッド・ホサックが、アメリカ初の公共植物園「エルジン・ボタニック・ガーデン」を設立。だが、ホサックは1810年までに庭園の費用を賄うことができなくなり、土地をニューヨーク州に売却。1814年にコロンビア大学に譲渡されると庭園は放棄。1920年代にロックフェラー・センターの所有となった。
本展は、ニューヨークの象徴的なランドマークがそびえ建つ場所で、200年以上前に存在していた植物園にインスピレーションを得たもの。8つのテーマに分けられた空間で、さまざまな没入型体験を提供する。
最初の部屋「エデンへの門」では、当時の緑豊かな自然をビデオ・インスタレーションで再現、時代を遡る。
他の部屋では、地下に足を踏み入れ、菌糸体ネットワークの謎に迫り、種子が発芽する様子を観察し、自然に対する菌類の重要な貢献を称え、花が咲く庭園などを散策する。
「温室」では、ソフトドリンクやアルコールも提供。出口前の「種子の小屋」では植物学者のワークショップが行われ、そこで旅は終了だ。
エクゼクティブ・プロデューサーのマックス・ポラック氏は、「単純に楽しむだけでなく、自然の素晴らしさに触れるきっかけをつくりたかった」とコメント。「土地の歴史」を振り返り、自然の豊かさと不可思議な感動を讃える展示となっている。
- BLOOM: The Secret Wonders of New York’s Forgotten Eden
■会場:Rockefeller Center
610 5th Ave., Rink Level
■$24.95〜 ※滞在に制限時間無し
■www.rockefellercenter.com/hero-experience