8つの美術館が無料開放
NY恒例アートナイト
「ミュージアム・マイル・フェスティバル」
今年46回目となる「ミュージアム・マイル・フェスティバル(Museum Mile Festival)」が、6月18日(火)に開催される。午後6時から9時まで、5番街の82丁目から105丁目までの約1マイルが歩行者天国となり、同区間内8ヵ所の美術館(別記)が入館無料になる。雨天決行。

路上では音楽の生演奏、パフォーマンスが行われる他、アート制作やダンス・レッスン、ボディ・ペインティングなどのアクティビティなど多数。人気が高い美術館は長蛇の列になるため、事前に展示内容をチェックし、「お目当て」を選んで訪問しよう。ここでは、2つの「おすすめ展示」を案内したい。
ニューヨークの歩みを様々な視点で振り返る「ニューヨーク市立博物館(Museum of City New York)」では、都市の過去や現在を資料化して解説。写真、絵画、映像、音楽など、大都市の独特な性質を浮き彫りにする。
同館100周年を記念して開催中の「これがニューヨーク(This Is New York)」(7月21日まで)は、ニューヨークの過去100年を、アートとポップカルチャーに焦点を当てて紹介。中でも、没入型の特別ギャラリー=写真①=では、ニューヨークを舞台にした数百の映画から何千ものシーンを抜粋し組み合わせた「You Are Here」をループ上映。この街の歴史をモンタージュする。

昨年のミュージアム・マイル時は改装中で、中庭のみの開放だった「ノイエ・ギャラリー・ニューヨーク(Neue Galerie New York)」だが、今年はフルオープン。6月6日(木)からノイエ・ギャラリーとシカゴ美術館が共催して行う新展示「パウラ・モーダーゾーン=ベッカー:私は私(Paula Modersohn-Becker : Ich bin Ich /I am Me)」展が始まる。
パウラは、ドイツ表現主義の歴史における主要人物であり、故郷のブレーメンには彼女の美術館があるにもかかわらず、これまでにアメリカ国内の美術館で回顧展の対象となったことは一度もなかった。本展は、米国初の本格的な展示となる。
出産後、塞栓症にかかり31歳の若さで死去したパウラ。短いキャリアながらも700点以上の絵画と1000点以上の素描を制作し、中でもヨーロッパ美術史上、初めてヌードの自画像を描いた女性画家としても名を残した。
展示タイトル「私は私」が示すように、作品を通してパウラのアイデンティティを紐解く。
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Museum Mile Festival 2024
- 6月18日(火)6:00pm〜9:00pm
- 場所:5th Ave. (82nd St.から105th St.まで)
- www.centralpark.com/events/museum-mile-festival