第3回ジャパン・パレード
99団体・2500人以上が参加
5万人が来場
日米友好を目的とする「ジャパン・パレード」(ジャパンデー・インク主催)が5月11日、セントラルパーク・ウエストで開催された。
1872年に岩倉具視を特命全権大使とする使節団が米国を訪問してから150周年を記念し、2022年に始まったパレード。3回目を迎えた今回は、日本から山口県が参加。日本の伝統芸能、踊り、音楽など、多種多様な99の団体、2500人以上が参加。NYPDの発表によると、今年はジャパンパレード、ストリートフェア合わせて、5万人が来場した。
パレード開始に先立って、セントラルパークウエスト70丁目と71丁目の間に設置された特設ステージで、オープニングセレモニーが開催。MCは、今年もサンドラ・エンドウ氏が担当。パレードのグランドマーシャルで、元プロ車いすテニス選手の国枝慎吾氏、甲冑姿の在NY日本国総領事館の森美樹夫総領事・大使、ジャパンデー・インク会長の山口幸一氏(双日株式会社)らが挨拶した。
またNY市議会議員のゲール・ブルーワー氏、NY市国際局長のエドワード・マーメルスタイン氏、ウエスト・チェスター郡議会議員のデヴィッド・イマムラ氏、アジアン・アメリカン&パシフィックアイランダー(AAPI)関連団体の代表らが出席。アダムス市長は公用で欠席したが代理が参列。開催に尽力した関係各社・各団体への謝意を示すとともに、日米友好の継続と世界平和を共に願った。
今年の「ジャパンパレード・アートコンテスト」でグランプリを受賞した田原沙織氏への表彰式が行われた後、午後1時にパレードがスタート。NYPD先導の下、国枝氏がパレードの先陣を切り、森総領事・大使、山口氏、そして米国でも人気の「鬼滅の刃」の舞台キャストとマスコットキャラクター始め、各参加団体が続いた。
グランドマーシャルの大役を務めた国枝氏、森総領事・大使は、「多様性を合言葉に、日本は米国の友好国として力強いメッセージを発信出来たと思う」と声を揃えた。
「能登半島地震支援」を掲げた今年のジャパンパレードには、ニューヨーク石川県人会が初参加。珠洲市から来米した老舗「新海塩産業」の紅谷夫妻を含む計22人がニューヨークを行進。「震災被害から復興する」という強い意思を込め、「石川頑張ろう!能登頑張ろう!珠洲頑張ろう!」と拳を振り上げ、観衆に呼び掛けた。
NYタイムズ紙が「2024年に訪れる場所」として3位に選出された山口県は、伊藤和貴山口市長らが来米。裃姿で沿道の声援に応えた。
72丁目で開催された「ジャパン・ストリートフェア」も大盛況。折り紙、書道などのアクティビティーテント、そば、唐揚げ、おにぎり、ラーメン、お好み焼きなどのフード・テントが、日本の文化を紹介した。
午後4時には全ての参加団体がパレードを終了。オープニング・セレモニーの挨拶で、「てるてる坊主を吊るして好天を願いました」と紹介した山口氏。その思いが通じたのか、天気が崩れることもなく、大盛況のうちに第3回「ジャパンパレード」は無事に閉幕した。
なお、今回の「ジャパン・ストリートフェア」では、「能登半島地震」の義捐金を募集し、5500ドル以上の寄付が集まったと発表された。当日、20ドル以上の募金者には、今年のメインビジュアルがプリントされたトートバッグ(UNIQLO提供)を進呈し、大好評を得た。
開催を終え、事務局では次のように述べている。「進行のスムーズさを含め、第3回目のジャパンパレードを成功に導いて下さったのは、ご参加下さった皆様お一人お一人のお力の賜物です。事務局一同、心より御礼申し上げます」