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Vol.181:2012年5月4日号
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よみタイムVol.181 2012年5月4日発行号
中馬芳子公演「Love Story, Palestine」
パレスチナの現状と
故郷を追われる痛み訴え

photo by hugh burckhardt

ダンス界の栄誉あるベッシー賞を3度受賞するなど、中馬芳子はポストモダンのアメリカダンス界のリーダーである。
 76年以降、ニューヨークを拠点に活動を続け、ダンサー、コンセプチュアル・アーティスト、振付家、さらにスクール・オブ・ハード・ノックスの芸術監督を務める。今回は、ここ数年の中東での活動の一環として、マルチメディア・パフォーマンス「LOVE STORY, PALESTINE」(ラブ・ストーリー、パレスチナ)をニューヨークのラママ・ムーヴス!ダンス・フェスティバルで上演する。世界初演となる。
 なぜ今、パレスチナかーー。1948年の「ナクバ」(アラビア語で大災厄の意)以来、パレスチナの人々は住んでいた土地を追われ、苦難は今も続いている。自らの意思とは関係なく、外の力で故郷を奪われるという点で、東日本大震災に酷似すると言えなくもない。「LOVE STORY, PALESTINE」はその痛みを共有し、逆境におかれた人間のアイデンティティの模索、不屈の精神を提示するとともに、芸術表現の可能性を広く問いかける。
 パフォーマンスには、日本、アメリカ、パレスチナと、多国籍のダンサーやミュージシャンが出演する予定だ。舞台では昨年のたヨルダンとパレスチナのダンスフェスティバルに参加した際に撮影したビデオ動画をモニター5台で上映、さらにプロジェクターや可動式パネル、ステージ全面を覆う9メートル四方の布などで、多次元でアブストラクトな表現を取り入れ、パレスチナという国家とその状況への考察を観客に問いかけるという野心作だ。中東で撮影された映像にはパレスチナ人へのインタビューも含まれ、心の痛み、平和への憧憬など、見るものの感情にダイレクトに訴えかける。公演はパレスチナ人ダンサーたちの米国での就労ビザの都合で無料。(ただし予約は必要)
 またパレスチナの伝統舞踊である「ダブケ」が中馬振り付けのコンテンポラリーダンスと混じり合い、昨年の中東公演で使われた高橋源一郎作の「さようなら、ギャングたち」のテキストが日本語とアラビア語で読み上げられる。参加アーチストには、ボーカリストのおおたか静流(おおたかしずる=NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」のレギュラー出演者)、バイオリニストの金子飛鳥が参加するほか、5月10日(木)には、NY在住のジャズミュージシャン、大江千里氏によるピアノ演奏も行われる。
(塩)

5月9日(水)〜11日(金)開演:7:30pm、12日(土)開演:2:30 pm & 7:30pm
Ellen Stewart Theatre at La MaMa:66 E. 4th St.
無料(要予約)
■問い合わせ:sixseconddoc@gmail.com
La MaMaボックスオフィス:212-745-7710
www.lamama.org