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よみタイムVol.79 12月21日号
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よみタイムVol.79 12月21日発行号 年末年始特別号

新春雑感
日本人支援活動に感動
走って健康な体に感謝
テレビジャパン社長・谷村 啓

 テレビジャパンで月探査衛星「かぐや」が捉えた「地球の出、地球の入り」の映像を見て興奮しました。生きていて良かったとさえ思いました。
 およそ40年前の1969年にアポロ11号が人類初の月面着陸に成功した時、月からのテレビ映像を見ながら祖母に、「素晴らしい冥途への土産ができましたね」と話しかけたことを思い出します。月や星や宇宙は、ちらっと見たり考えただけで、地球上の人間の小ささ、日常の万事が如何に瑣末なことかを瞬時に教えてくれます。

 10月23日にフロリダのケネディ宇宙センターへ行って、スペースシャトル・ディスカバリー号の打ち上げを見学しました。発射台から5キロほど離れた管制センター近くの特設スタンドに陣取り、カウントダウンを待ちました。午前11時38分、打ち上げの瞬間、目にしたエンジン噴射の太陽の3倍もの明るさのオレンジ色の輝きと白い噴煙。数秒後に肌で感じた爆風と地響き。テレビ画面では体感し得ない感動でした。しかも、最初の予定日時分秒で打ち上げられたことも幸運でした。
 これまで100機以上のスペースシャトルが打ち上げられましたが、当初の予定日時分秒通りで打ち上げられたのはこれまで、僅か2回だけですから、今回の打ち上げは本当に宝くじに当たったようで超ラッキー。
 冷戦の中で始まった米ソ宇宙開発競争は、冷戦終了とともに国際ステーションの構築など宇宙利用の国際協力に発展し、シャトルには各国の宇宙飛行士が乗り組むようになりました。シャトル打ち上げを見て、改めて人間の好奇心の素晴らしさと人類の叡智に拍手した次第です。
 かく言う私の、スペースシャトル打ち上げを見たいという長年の願いも、好奇心から出たものでした。いくつになっても、好奇心を失わず、感受性を磨いておきたいものです。

 もう一つ、個人的な話で恐縮ですが、6月初めの第一回ジャパンディ・ランをきっかけにジョギングを始めました。セントラルパークを週3〜4回程度。ウイークデイの朝は3〜4キロ、週末は10キロ位走っています。これが本当に気持良いのです。特に夏から秋にかけての早朝は、爽快そのものでした。
 さすがに氷点下の冬になってからは、朝の走りはやめていますが。あれは多分、走っている間に麻薬みたいなものが湧いてきて、それで一種の中毒になるのではないかと思うほどです。本格的なマラソンランナーで知られる作家、村上春樹は、最近出した本「走ることについて語るときに僕の語ること」の前書きで、「どんなつまらないことでも、日々続けていれば、そこに何かしらの観照のようなものが生まれる」と言っています。私など、とてもとてもそんな領域に入れないけれど、走っていると、頭の中が空っぽになり、妙にストイックな気分になるのは確かです。一歩、一歩、哲学者に近づいているのかも知れない?ま、そんな崇高なことよりも、健康な体に感謝し「Never too late !いくつになって始めても遅くはない」を実感しているところです。ゆめゆめ、NYシティマラソンに出ようなどとは思っていませんから。  

 師走に入った某日、ニューヨークの日本人コミュニティで様々な医療関係の支援に取り組んでいるNPOの人達がNY総領事公邸に集まりました。これは、本紙「よみタイム」に毎号出ている、邦人医療支援ネットワーク(JAMSNET=Japanese Medical Support Network)に参加しているNPO団体が初めて開いた交流会で、22のNPO団体とオブザーバー3団体が出席しました。海外で出産や育児をしている日本人家族に対して医療や育児、生活、教育支援を日本語でしたり、高齢の日系人、日本人に対する支援、カウンセリングに取り組むグループ、日本人の医者を紹介するネットワーク、アメリカで乳がんになった日本女性への情報、支援の提供、駐在員夫人のメンタルヘルスケアのための情報誌発行などボランティア活動はさまざまです。
 医療関係だけで、これだけのNPOが、日本人コミュニティの支援活動をしていることに感動しました。交流会では、NPOへの資金援助側になる企業の人たちも参加し、各NPOが抱える問題や情報交換が夜遅くまで続きました。日系人社会の高齢化の問題や在留日本人が全米で一番多いニューヨーク、さらに「9・11」を体験した人々にとって、こうしたNPO活動とネットワークの存在が如何に大事か、或いはボランティア活動は、小さなことの積み重ねが如何に大切かということを改めて知る場でもありました。

 ロックフェラー・センターのクリスマス・ツリーが、例年のように綺麗にライトアップされました。ただ今回は初めて電力消費が著しく低いライトに代わりました。以前に、アメリカはエネルギー消費や地球温暖化問題に一向に真剣に取り組まないとお話しましたが、ちょっとづつ変化の兆しが出て来たのでしょうか。ただ、バリ島で開かれた「COP13」会議でのアメリカの態度などを見ていると、まだまだ道遠しの感は否めません。クリスマスツリーのために自然のもみの巨木を伐採するのをやめる日は何時になるのでしょうか?

 いよいよ大統領選挙の年です。国を超えた地球的見地で物事をイマジネーションできる新たなリーダーが、アメリカ大統領として登場することを多いに期待しています。
 新春に想うところを冗長に書いてしまいました。新しい年も元気で活躍してください。