2015年12月19日号 Vol.268

音のアーティスト12組
地球の音楽を体感!
「グローバルフェスト」


Lakou Mizik


Astrid Hadad


グローバルという言葉とは裏腹に世界はローカル(個人)化している。インターネットが普及し世界の裏側へアクセスできるようになったように見えるが、それは不特定な個人のフィルタを通した情報が瞬時に得られるようになっただけで、本当の意味でグローバルになる為には、やはり自分の足で歩いて見聞する必要がある。
 2002年に発足、以来千人以上ものミュージシャンたちを紹介してきたグローバルフェストは、来る1月17日(日)で13回目を迎える。
 今回の舞台はここマンハッタンのウェブスターホール。知られざる世界の音楽を集結させ、突出した音の芸術家12組が3つのステージで繰り広げる夢の祭典。

神々の舞踊音楽を司る4人の演奏家、ステリオス・ペトラキス・カルテットはギリシャのクレタ島から地中海のさざ波を届け、英国のザ・ドール・ファウンデーションは南アジアのバングラ民謡と舞踊を、世界中のあらゆる音楽エッセンスを織り交ぜ、躍動感溢れるステージを見せる。
 コロンビアから常夏のカリビアン・サウンドをチャンペータのグルーブに乗せて軽やかに聴かせるトゥリブ・バハル。アフリカの大地のビートをジャジーでソウルフルな歌声で優しく包むルワンダとウガンダのレガシーを受け継ぐ女性シンガー、ソミ。
 ニューオリンズのロシアン・マフィア・バンド、ディボーシェは悲哀と陽気の狭間からジプシー、フォーク、パンクな演奏を満喫させてくれ、クレイジーで破天荒なヴィジュアルが噂のメキシコのベテラン・キャバレーシンガー、アストリッド・ハダドは毒気を含んだ舞台の華となる。

2010年に運命的に出逢ったニューヨーク出身のニコル・ロッシェル(ボーカル)とパリ出身のアントワーヌ・シャトネ(ギター)が結成したデュオ、ギンゴアはブレーク寸前の注目株だ。パリの散歩道に広がる鮮やかな銀杏(Ginkgo)の色彩のように、この上なくシックでお洒落にスウィングする。
 クラシックを基礎とし、シャンソン、ボレロ、フォーク、ハウス、ポップ、ゴスペル、ソウル、ジャズ、ブギウギと音楽を聞き漁ったという感性の塊のような歌姫ニコルと一度耳にしたら一生忘れないメロディーメーカー、アントワーヌの二人が磨き上げたエレクトロ・スウィングで観衆を揺する。
 「私たちのショーは始まった途端に観客全員が一緒に踊りだす巨大なパーティなのよ。私たちのエナジーと愛で、ハッピーでクレイジーなヴァイブを生み出して、ウェブスターホールを沸かせるつもり!」と、ライブが待ち切れないニコルの声が弾む。
 「ギンゴアはアメリカ人とフランス人のアイデンティティが混ざり合っているけど、どんな影響を受け入れることも拒まず、自分たちに誇りが持て、更にみんなを幸せにできる音楽をクリエイトしている」とアントワーヌ。2016年には彼らのファースト・アルバムがリリースされるそうだ。

エチオピアの伝統舞踊師メラク・ベライ率いるダンス音楽グループ、フェンディカ、ハイチのルーツ音楽に新しい生命を散りばめるラコウ・ミジク、魂を揺さぶるウクライナの歌姫マリアーナ・サドフスカ。
 アラブの音楽家サイモン・シャヒーンが取組むプロジェクト、ザフィアは、アラブのサウンドに熱いフラメンコが乱舞する新風を吹き込む。ミュージック・メイカー・ブルーズ・レヴューは南部ブルースの神髄をとことん聴かくれる。

過去10年以上にわたり、世界の隅々から有能な音楽アーティストを北米に集結させてきたグローバルフェストは、文字通り地球の音楽を、情報だけではなく体感させてくれる重要な役割を果たす。音楽のグローバル人になる為に、今回のフェスティバルを体験しない訳にはいかない!(河野洋)

globalFEST
■2016年1月17日(日)7:00pm
■会場:Webster Hall
125 E. 11th St.
■$45(年齢制限:16歳以上)
www.globalfest.org

■出演:
○Astrid Hadad
○Debauche
○Fendika
○Ginkgoa
○Lakou Mizik (NY Debut)
○Mariana Sadovska
○Simon Shaheen's Zafir
○Stelios Petrakis Quartet
○The Dhol Foundation
○Tribu Baharú (US Debut)
○Somi
○Music Maker Blues Revue



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