2017年09月08日号 Vol.309

人形浄瑠璃を追って
写真家・佐藤順子「残生」


写真家・佐藤順子の写真展「残生」が、日本ギャラリーで9月14日(木)から20日(水)まで開催される。
佐藤は、徳島県勝浦郡の「犬飼農村舞台」で演じられる人形浄瑠璃の人形を、30年以上撮り続けてきた。人形浄瑠璃は、江戸時代から連綿と続く日本の伝統芸能。四国の小さな農村で、この人形たちの芝居は200年近く続いている。
「その舞台には、時空を超えた感動がある。その地に根ざした変わることのない日本文化を、写真を通して伝えることができれば」と佐藤は言う。今回の個展では41点が展示される。
佐藤が初めて人形と出会ったのは今から 30年前だ。「親から子へと受け継がれた人形が、人形遣いである農家の人々の手に抱かれると、突然息を吹き返します。人形遣いの息をそのまま取り込み、まるで魂を宿しているかのように動く人形たちの息遣いと、それぞれの役を演じ終え、次の公演まで箱の中で静かに眠りにつく人形たち。彼らの束の間の時間を切り取った写真です」と佐藤。
佐藤は1937年生まれ。故本庄光郎師に師事。84 年から30年以上、農村舞台を撮り続ける。2003年スイス・チューリッヒ大学民族博物館での個展開催。人形の他に、公害問題を起こした銅精錬所跡地や、廃校となった大正7年築の小学校舎の記録、アイヌ民族などを手がける。

■9月14日(木)〜20日(水)
■会場:日本ギャラリー
 (日本クラブ内)
 145 W. 57th St.
■TEL: 212-581-2223
■入場無料
www.nipponclub.org


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