2017年05月12日号 Vol.301

デザインで破壊する
見えない「境界線」
「川久保玲/コム・デ・ギャルソン」展


テーマ「Clothes / Not Clothes」内「Beautiful / Grotesque」の展示風景(Photo by Yomitime)


  メトロポリタン美術館で5月4日から、特別展「川久保玲(かわくぼ・れい)コム・デ・ギャルソン:アート・オブ・ザ・インビットウィーン」が始まった。同館のコスチューム・インスティチュートは2011年、アレキサンダー・マックィーンの回顧展を開催。総動員数66万人を越え、大きな話題となった。今回はファッションブランド「コム・デ・ギャルソン」のデザイナー、川久保玲の世界観を展開する。
川久保は旭化成退社後、フリーランスのスタイリストを経て1969年にブランド「コム・デ・ギャルソン」を立ち上げ、1973年に同名会社を設立。1981年、パリコレクションに初参加。翌年、同じくパリコレで発表した「黒服、穴あきニット」は「黒の衝撃」と呼ばれ話題に。賛否は大きく分かれたが、「奇異」とも言える独自のデザインが世界に大きな衝撃を与えた。
以降、個性的な色使いやシェイプ、コンセプトなど他に類を見ないアプローチで、デザイナーとしての地位を確立。後進にも多大な影響を与え続けている。

同展は、1981年のパリ・ランウェイショーから最新のコレクションにいたるまで、約140点のレディース・ウェアを紹介。展示は「デザイン/ノット・デザイン」「ファッション/アンチ・ファッション」「オブジェクト/サブジェクト]など、9つのテーマで編成。それら「二項対立」の間に存在する見えない「In-Between(境界線)」を、川久保が「服」というモチーフで、どのように崩壊させてきたかを検証する。

5月1日に行われたプレスプレビューに、川久保と共に前駐日大使のキャロライン・ケネディー氏が登場。登壇したケネディー氏は、川久保を「人間国宝」と評し最上級の賛辞を送った。

Rei Kawakubo/Comme des Garçons:
Art of the In-Between
■9月4日(月)まで  
■会場:The Metropolitan Museum of Art
 1000 Fifth Ave.
■$25、シニア$17、学生(要ID)$12
 12歳以下無料
www.metmuseum.org



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